「嫌中ほど韓国の国益を損なうことはない」=文前大統領が推薦した本の著者が語る―中国メディア

Record Korea    2022年6月17日(金) 7時0分

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韓国の文在寅前大統領が推薦し物議を醸した書籍の著者が、「嫌中ほど韓国の国益を損なうことはない」と述べた。

韓国の文在寅(ムン・ジェイン)前大統領が推薦し物議を醸した書籍の著者が、「嫌中ほど韓国の国益を損なうことはない」と述べた。中国メディアの環球網が15日付で伝えた。

文氏は9日、自身のフェイスブックアカウントで光云大学の金希敎(キム・ヒギョ)教授の著書「チャンケ主義の誕生」を推薦し、「メディアが伝えることがいつも真実というわけではない」と述べた。同著は韓国の書店でベストセラーになっているという。

金氏はこのほど受けたインタビューで、同著の「チャンケ(掌櫃)」という言葉の由来について「諸説あるが、韓国では日本による植民地支配当時、特に日清戦争の後から中国人を貶める言葉として使われるようになった。当時日本は中国をさらに侵略しようとしており、それを正当化するため意図的に朝鮮半島の人々に中国人のマイナスイメージを宣伝した。その過程で、植民地内の親日的な知識人やメディアが世論をあおり、中国への嫌悪傾向が生まれた」と主張した。

こうした「チャンケ主義」が2022年に台頭してきたことや、現在も韓国で中国への誤解・嫌悪感情があふれている背景について問われると、金氏は「韓国の歴史上の痛点は、韓国人が自分たちの力で植民地支配がもたらした後遺症の問題を清算できなかったことにある」と指摘。1992年の中韓国交正常化で徐々に嫌悪感情が薄れていったものの最近になってまた台頭してきたとし、「韓国内の排他主義や米国の対中政策も関係している。第2期オバマ政権から中国への抑え込み政策が進んだ。韓国で嫌中の傾向が表れ始めたのもこのころだ」と説明した。

その上で、「嫌中感情ほど、韓国の国益を害するものはないと思う。冷静な外交を行わなければならず、嫌悪感情だけでは結局、韓国自身が傷つくことになる」と指摘。韓国内で米国主導の対中包囲網への参加を求める声があることを「理解できない」とし、「そうした考えになるのは韓国がまだ自分たちの歴史をしっかりと見つめることができておらず、自分たちで歴史を切り開くだけの力を持っていないから」との見方を示した。

文氏が同著を推薦したことは「意外だった」としながらも、「韓国社会が嫌中になるのは危険だと警告するためではないか」としたほか、文氏が在任中に中国との平和的な関係の構築に努めたことから「この本を通じて韓国人が多角的に物事をとらえることを学んでほしいと考えたのではないか」と推察した。

金氏はまた、「米国の反中政策でさえうまくいかなかった。米国は対中包囲に積極的に取り組んだが、昨年の中国からの輸入総額は約28%増加した」と指摘。日米韓3カ国の協力体制については「日本にとっては有利になるかもしれないが、韓国には何のメリットもない。日本は軍を保有するチャンスだが、台湾や南シナ海で衝突が起きれば韓国は巻き添えを食う可能性が高い」と主張した。(翻訳・編集/北田

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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