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西遊記・沙悟浄の正体は?中国人には分からないのに日本では子どもも知っていた―中国メディア

配信日時:2020年11月8日(日) 16時30分
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日中両国で有名な「西遊記」だが、物語に登場する「沙悟浄」については、理解が大きく異なる。

日本は古い時代から、中国から多くの文化を「輸入」してきた。近代以降には日本から中国に伝わった文化も多いが、長い歴史を通じてみれば、日本の方が圧倒的に「輸入超過」も言っても、そうはおかしくないだろう。ただし、日本に伝わってから変容してしまった情報も多い。

そんな文化の一つが「西遊記」だ。明代に成立した小説で、唐代の僧侶、玄奘が経典を得るためにインドに旅した史実を下敷きに、供として加わった孫悟空、猪八戒、沙悟浄が妖怪相手に大活躍をするという物語が付け加えられた。

日本でも中国でも有名で人気がある物語だが、微妙に違う面がある。まず、登場人物の通称だ。玄奘三蔵、孫悟空、猪八戒、沙悟浄の「本名」は中国も日本も変わりがないが、日本では「三蔵法師」とも呼ばれる玄奘は、中国では「唐僧(タン・セン)」と呼ばれることが多い。孫悟空については「孫行者(シンジャー)」と呼ばれることがある。猪八戒の呼び方は日中ともに同じだが、沙悟浄は中国では「沙和尚(シャー・ホーシャン)」や「沙僧(シャー・セン)」と呼ばれることが多い。

この中で、日中で「出身についての理解」が最も異なるのが沙悟浄だ。中国の有力ポータルサイト、捜狐は4日付で、「沙和尚はどんな動物が変化したものか?日本人『私たちなら子どもだって知っている』」と題した記事を掲載した。

中国人にとってはまず、「沙悟浄の正体がよくわからない」との事情がある。孫悟空ならば、「石から生まれた石猿」ということになっているので「猿の精」、猪八戒は天界の水軍元帥だったが、女癖が悪くて人間界に追放されたが、間違えて豚の胎内に入って生まれたため「豚の精」と考えられている。なお、日本では古い時代、猪八戒を「イノシシ」と誤解していた。中国語の「猪」が、家畜である豚を指すことに気づかなかったためだ。

西遊記の中で沙悟浄もやはり天界の出身で近衛兵の大将だったが、罪を犯したので追放されたとされている。流砂の中に住んでいたので、中国では「流砂の精」と考えられている。問題なのは「流砂の精」と言われても、要するによく分からないことだ。

捜狐が掲載した記事は「われわれの隣国の日本には、公認の解答がある」「日本の子どもは皆、テレビアニメの西遊記で沙和尚が登場すれば、親しみを込めて『沙悟浄は河童だよ』と言う」と紹介した。

記事は続けて、日本の河童について「古くからの伝説によれば、河童は水陸両生で川の近くの洞窟などに住む。頭の中央部はへこんでいて、皿状。くちばしがあって手足は変えるに似ているが、体全体は猿にも似ており、甲羅を背負っている。いたずら好きで、水中に家畜や人を引きずり込む」などと紹介した。

中国でも「西遊記」は何度かテレビドラマ化されているが、沙悟浄についてはひげを生やした僧侶姿であるのが一般的だ。記事は、日本のアニメに登場した「河童姿の沙悟浄」と両者を比較して紹介した。

なお、日本で「沙悟浄=河童説」が発生したのは、沙悟浄が「流沙河」に住んでいたとされることが原因とされる。「西遊記」の中に出てくる「流沙河」は、現在の甘粛省から新疆ウイグル自治区にかけて広がる砂漠地帯を指すと考えられるが、中国でその後、「水が流れる川」と考えが広まった。

日本にも「沙悟浄は水が流れる川に住んでいた」とする考え方が伝わり、日本人は「川に住んでいる妖怪なら河童だ」と理解するようになったという。(翻訳・編集/如月隼人

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