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韓国・文在寅大統領また米中の狭間に=インド太平洋戦略に「協調」、中国・習近平国家主席からはTHAADでクギ

配信日時:2019年7月7日(日) 11時50分
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韓国文在寅大統領は6月末の米韓首脳会談後、日米が唱える「自由で開かれたインド太平洋戦略(FOIP)」に「協調する」と表明した。同時期の中韓首脳会談で中国の習近平国家主席からは在韓米軍に配備された高高度迎撃ミサイル(THAAD)問題でクギを刺された。文大統領はまた米中の狭間に入り込みつつあるようだ。

FOIPは中国を念頭に日本、米国、インド、オーストラリアなどが安保・経済で連携するという大きな枠組みの構想で、中国が主導する現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」に対抗する狙いもある。6月末に大阪で開かれた20カ国・地域(G20)首脳会談に合わせ、安倍晋三首相、トランプ米大統領、モディ印首相が会談し構想の推進を確認した。中国は対中国封鎖戦略と見なし反発している。

韓国・中央日報によると、米国側は5月9日、ソウルで開かれた第11次日米韓防衛実務者協議(DTT)で韓国にFOIPへの参加を求めた。FOIPについて韓国政府は中国への刺激を避ける意図などから、これまで「もう少し協議が必要」などと繰り返し、旗幟(きし)を鮮明にしていなかった。

文大統領は6月30日、ソウルで行われた米韓首脳会談の共同記者会見で「(韓国が東南アジア諸国と戦略的協力を強化する)新南方政策とFOIPの調和ある協力を推進する」と明言した。文大統領が「協調する」と公に発言したのは初めて。トランプ大統領は「首脳会議では経済的なバランス、貿易、軍事などをめぐる話があった」と語っており、文大統領に改めてFOIPへの参加を迫ったとみられる。

一方、朝鮮日報によると、習主席は6月27日の大阪での中韓首脳会談で、THAAD問題を真っ先に取り上げ、「解決に向けた方策が検討されることを望む」と述べた。習主席が直接THAADに言及したのは、2017年12月に北京で行われた中韓首脳会談以来、1年6カ月ぶりだった。韓国政府はこの年の10月、中国に対し「THAADの追加配備は行わない」「米国によるMD(ミサイル防衛)には参加しない」「韓米日同盟には加わらない」といういわゆる「三不」を約束した。

その際、韓国政府はTHAADについて「封印された」との立場を明確にし、「この線で決着がついた」「(中国は)これ以上この問題を取り上げない」などと説明していた。朝鮮日報は社説で「この問題から得られる教訓は明確だ。国家間の関係、とりわけ中国のような国との関係では一度原則なしに譲歩してしまえば、それが終わりとはならず、その後もずっと押し切られるということだ。中国は米国による反中政策に最も協力的な日本に対しては、韓国のように圧力を加えていない。つまり韓国は中国から完全に見下されているのだ」と嘆いた。(編集/日向)
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