第2回米朝首脳会談、「非核化抜きなら前回と同じ失敗」と韓国紙、トランプ米大統領に不信感も

Record China    2019年1月26日(土) 16時30分

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2回目の米朝首脳会談をめぐり、韓国各紙は「非核化抜きなら前回と同じ失敗の繰り返し」などと危惧。「米国が北の核廃棄の実質的な進展なくても適当に収めてしまうのではないか」とトランプ米大統領に不信感を募らせている。写真は北朝鮮。

韓国メディアは2月下旬に開かれる予定の第2回米朝首脳会談をめぐり、「非核化抜きなら前回と同じ失敗の繰り返し」などと危惧する論調を示している。「米国北朝鮮の核廃棄の実質的な進展なくても適当に収めてしまうのではないか」とも懸念。成果を急ぐトランプ米大統領に不信感を募らせている。韓国各紙が2019年1月25日付で報じた。

朝鮮日報は米朝首脳会談を取り上げた社説で2018年6月にシンガポールで行われた初めての首脳会談に言及。「トランプ大統領は手ぶらで会談に臨み、金正恩・朝鮮労働党委員長から『完全な非核化』という意味がよく分からない一言を聞いただけで、その見返りとして韓米合同軍事演習の中断を突然発表してしまった」と振り返った。

2回目の会談については「その後は半年以上にわたり米朝交渉は行き詰まり状態にあったが、それが今回再び動きだしたこと自体は歓迎すべきだ」としながらも、「その話し合いは北核廃棄に向けたとえ一歩でも進展があってこそ意味が出てくる」と強調。「それには北朝鮮から核廃棄に関する事前の約束を取り付け、2回目の米朝首脳会談を開催すべきというのが多くの識者の指摘だった。シンガポールでの失敗が繰り返されないか心配だ」と危ぶんだ。

東亜日報も社説で「核保有黙認の危険な道に進んではならない」と論じた。社説は「非核化交渉が半年以上停滞すると、結局は米国が北朝鮮の核廃棄の実質的な進展なく、適当に収めてしまうのではないかと懸念されている。トランプ氏が任期内の外交的成果にきゅうきゅうとするあまり、米国に切実でない核廃棄に代わって『ICBM(大陸間弾道弾)廃棄』の線で妥協するという観測がまさにそれだ。 これは将来の北朝鮮の核保有を黙認することになる危険な道だ」と警戒した。

その上で「トランプ氏は2019年の『ミサイル防衛の見直し(MDR)』を発表し、『われわれの目標は簡単だ。いつ、どこから、いかなるミサイルが米国に向かって発射されても、探知して破壊することだ』と強調した」と指摘。「米朝高官協議の直前に出た発言なので注目される。2回目の米朝首脳会談で、米国がICBM廃棄の見返りに北朝鮮に(朝鮮戦争の)終戦宣言と在韓米軍縮小のカードまで出す場合、韓国だけが非核化の旅程で道に迷う境遇になる恐れがある」と憂色を深めた。

中央日報も社説で同様に「今後の米朝間交渉で心配されることは一つや二つでない。首脳会談でトランプ大統領が米国に対する北核脅威を取り除く代わりに完全な非核化を事実上放棄する可能性もなくはない」との見方を示した。

同時に韓国政府にも「金正恩氏の言葉を信じて非核化に対する北朝鮮の姿勢を受け入れるのは正しくない」と注文。「核・ミサイル申告または具体的な非核化日程を北朝鮮が出さない場合、制裁緩和を主張してはいけない。下手をすると米国から『韓国は北朝鮮側』という疑いを招くことになるだろう」とクギを刺している。(編集/日向)

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