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22日、経済的に豊かになった中国で“地鶏卵”が人気だ。放し飼いの鶏が産み落とした“純天然、汚染ゼロ”の卵。その価格は一般的な卵よりだいぶお高くなるのだが、実は市場に出回っている地鶏卵のほとんどが「養鶏場」からやって来ているという。
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2012年3月22日、経済的に豊かになり、質の高い食生活や健康問題を気遣うことができるようになった中国の多くの消費者にとって、食材購買時の選択肢はより多彩になった。卵ひとつとっても、市場やスーパーには多種多様な産地やランクの物が並ぶ。中でも人気なのは“地鶏卵”だ。のびのびと放し飼いされて育った鶏が産み落とした“純天然、汚染ゼロ”の卵。その価格は一般的な卵よりだいぶお高くなるのだが、実は市場に出回っている地鶏卵のほとんどが「養鶏場」からやって来ているという。中国青年報の報道。
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“地鶏卵”のラベルをただ貼っただけ―そんな卵が大々的に出回っている背景には、正真正銘の地鶏卵が供給不足である点にある。個々の農家が放し飼いにして育てた鶏が産んだ卵など、まとまった数量を安定的に供給できるはずがなく、大規模な養鶏場と比べ、個人農家が自家製の鶏卵を流通に乗せるのはなかなか難しい。まして、個人の力で“ブランド卵”を売り出すのは至難の業だ。
そんな中、“地鶏卵”を打ち出して流通する鶏卵のほとんどは、養鶏場の卵にパッケージ代を上乗せしただけの商品である。従来、市場で量り売りしているタイプの鶏卵は、むきだしのままビニール袋に入れるスタイルが多かった。それをプラスチックや紙のケースで包装するだけで、消費者が感じる高級感はかなり増す。その高級なイメージを“地鶏卵”の持つ高級感に転化して販売する業者が多いということだ。山東省聊城市のある市場で売られる1個0.4元(約5円)の“むきだし卵”は、スーパーでは1個0.9元(約11円)の“パッケージ卵”に変身する。
地鶏といえば、「放し飼いにして捕食させることで人工飼料ではない自然のエサを食べ、ある程度の運動量もこなした鶏である」という通念はあるものの、中国の関連法には地鶏に関する明確な定義がないため、こうした販売行為を罰することはできないと山東省聊城市工商局の責任者は語っていた。なお、専門家によると、地鶏と一般の鶏卵において栄養価に大きな違いはないが、地鶏はやや小ぶりで、大きさや色が不ぞろいな点が特徴的だという。
市場に出回る“地鶏卵”のうち、正真正銘の本物は1万分の1との推算もある。拡大するニーズに反して、生産者はあまり地鶏卵の生産を好まないという。まとまった数量が確保できないため、大きな利益は望めないからだ。(翻訳・編集/愛玉)
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