米中貿易摩擦が続けば米多国籍企業が最大の被害者に―中国メディア

配信日時:2018年3月30日(金) 20時10分
米中貿易摩擦が続けば米多国籍企業が最大の被害者に―中国メディア
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米国のトランプ大統領は8日、輸入鉄鋼・アルミ製品に対し25%と10%の追加関税を導入するとした大統領令に調印した。米国は今後、「免除対象国」の地位を付与することと引き替えに、貿易交渉における他国の主体的な譲歩を引き出したい考えだ。資料写真。
米国のトランプ大統領は8日、輸入鉄鋼・アルミ製品に対し25%と10%の追加関税を導入するとした大統領令に調印した。米国は今後、「免除対象国」の地位を付与することと引き替えに、貿易交渉における他国の主体的な譲歩を引き出したい考えだ。韓国は26日、米国車の輸入を増やし、韓国産鉄鋼製品の輸出を減らすことに同意し、これにより米国に輸出するアルミ製品への追加関税を免除された。中国新聞社が伝えた。

トランプ大統領が23日に署名した対中貿易の大統領令は、貿易交渉において中国に譲歩を迫る手段の一つなのだろうか。2018年に入ってから、米国は太陽光発電製品や大型洗濯機に輸入制限を打ち出し、今後は鉄鋼・アルミ製品に追加関税を導入し、さらに「通商法第301条」に基づく調査を発動するとし、中国から輸入された600億ドル(約6兆3700億円)相当の製品に高額の関税を課すと発表するなどしており、米国の中国に対する保護貿易主義的措置がますます激しさを加えている。

米中は世界で1位と2位のエコノミーであり、米中間の貿易摩擦が続けば、両国の利益が損なわれるだけでなく、世界経済の発展にも影響を与えることになる。

貿易摩擦が拡大すれば、より「ダメージを受ける」のは米国の多国籍企業であると考えられる。

分析によると、初めにダメージを受けるのは米国のアップル社、ボーイング社、インテル社といった企業だ。公開されたデータをみると、17年第4四半期だけでも、アップルは中国市場で180億ドルの売り上げを達成しており、売り上げ全体に占める割合は20%に上る。同社のティム・クック最高経営責任者(CEO)はこのほど中国発展ハイレベルフォーラムに出席した際、「あらゆる人が今ある不公平という問題の解決に精力を注ぎ、時間の経過にともなって、暮らしがよりよくなることを願う。開放性があり、貿易を行い、多様性をもった国だけが成功できる。開放を拒絶し、貿易を拒絶するような国は失敗するだろう。人々は協力すれば一緒にパイを拡大することができるのであり、パイを争うべきではない」と述べた。

アップルの懸念には理由がないわけではない。同社の携帯電話の場合、中国で組み立てたものを米国に運んで販売しており、米国が中国から輸入された情報・通信技術類製品に25%の関税を課せば、米国市場での64GBモデル「iPhone8」(アイフォーン8)の価格は、現在の699ドルから約873.75ドルに跳ね上がる。「iPhone8PLUS」は799ドルから998.75ドルになる。

米国の情報技術・イノベーション財団(ITIF)がこのほど発表した研究報告によると、トランプ政権が中国から輸入された情報・通信技術製品に25%の関税を課したなら、米国経済は今後10年間で約3320億ドルの損失を被ることになる。貿易での攻撃的な姿勢が続けば、米国国内の対中貿易をめぐる攻撃的な姿勢がさらに複雑化するという。

アップルだけでなく、多くの多国籍企業の責任者が26日に閉会した同フォーラムでそれぞれに不満を表明した。

アムウェイコーポレーションのダグラス・デヴォス社長は、「米中は歩み寄るしかなく、双方が受け入れ可能な貿易ルールを構築し、市場参入のドアを広げ、協力する中で食い違いを改善し、公平な協議を通じて新たな道のりを模索してはじめて、調和、共存、ウィンウィンが達成できる」と述べた。

ブラックロック社のローレンス・フィンク最高経営責任者(CEO)は、「私は貿易摩擦によって問題を解決できるとは信じていない。貿易摩擦を起こしても無駄だ。トランプ大統領には金融市場をその目で見て、市場の声に耳を傾けてほしい。米中両国はグローバル化で利益を得ており、より重要なことは世界もより強く大きな中国と米国を必要としていること、世界1位と2位のエコノミー間の貿易摩擦勃発という事態は見たくないことだ」と述べた。

ドイツのヘレウス・ホールディングGmbHのヤン・リナート会長は、米中貿易摩擦がグローバル産業チェーンにダメージを与えることをより懸念し、メディアに対し、「現在のような人々の暮らしが世界規模の自由貿易に高度に依存している時代には、産業チェーンの多くは各国が協力しなければ完成しない。米中貿易戦争が勃発すれば、両国がどちらも勝者にならないだけでなく、世界の他国の消費者も大きな影響を受けることになる」と述べた。

ドイツのシーメンス社のジョー・ケーザーCEOは、貿易問題の討論に参加する国の間では対話と協議を通じて問題の解決を図るべきだと呼びかけた上で、「グローバル化が世界各地の繁栄を促進した。私たちは引き続きグローバル化の推進という方針を堅持しなければならず、この点が極めて重要だ。競争力の欠如と不公平な貿易を一緒くたにすることはできない。企業は競争力が不足したなら、イノベーションと人材への投資を拡大しなければ、競争力をもった企業に追いつき、これを追い越すことはできない」と述べた。(提供/人民網日本語版・編集/KS)
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  • ato***** | (2018/03/30 20:27)

    >貿易摩擦が拡大すれば、より「ダメージを受ける」のは米国の多国籍企業である 中国の報道はすべて〈反対の意味〉にとらえるといい。つまり制裁関税でダメージを受けるのは中国企業ということだ。そんな内容の報道が中国政府の〈検閲〉を通るはずがない。
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