日本経済は3回目の「失われた10年」に突入する恐れ―中国メディア

Record China    2015年5月22日(金) 7時23分

拡大

20日、日本の製造業は危機に瀕し、家電製造業と自動車製造業が泥沼に陥りつつある。安倍晋三首相の「経済回復の魔法」は、その力を徐々に失っている。写真は日本。

(1 / 2 枚)

2015年5月20日、日本の製造業は危機に瀕し、家電製造業と自動車製造業が泥沼に陥りつつある。安倍晋三首相の「経済回復の魔法」は、その力を徐々に失っている。海外メディアの指摘によると、アベノミクスの3本の矢は、ここ数年は成果を上げておらず、今後さらなる改革が行わなければ、日本経済は3回目の「失われた10年」に突入することになるという。中国日報網が伝えた。

その他の写真

▼日本は3回目の「失われた10年」に

日本経済は第2次世界大戦後、20年に及ぶ高度成長期を経て、1991年頃に繁栄の絶頂に達した。だが絶頂の後にあったものは暗い深淵で、90年代初めの資産バブル崩壊後、日本経済は失われた20年に陥った。この間に日本が失ったものは株式市場の時価総額だけではない。経済全体の環境が悪化し、金利は下がり、失業率が上昇し、国内総生産(GDP)は減少・停滞し、人口高齢化の時代に入った。そうして大不況が出現した。

こうした状況はいまだに改善されていない。今や日本の金利は限りなくゼロに近づき、銀行は疲弊し、人口高齢化が続いている。

安倍首相は2012年12月に就任すると、劣勢を転換させ、3本の矢を放って経済を回復させると表明した。第1の矢は大胆な金融政策で、金融を緩和し、無制限に通貨を発行するというものだ。第2の矢は機動的な財政政策で、税金を減免し、政府のインフラ建設支出をより多くするというものだ。第3の矢は民間投資を喚起する成長戦略で、過度に管理・制限され、保護されてきた日本経済の規制を緩和し、構造を改革するというものだ。

第1の矢は短期的に成果を上げ、円の対ドルレートは12年12月の1ドル=75.1円の水準から、14年中頃には100.1円近くまで急速に下がり、同年12月には120.1円に暴落し、その後はこの水準で推移している。第1の矢は日本の輸出を後押しし、短期的には効果を上げた。

第2の矢は完全に射損なった。日本は減税で経済を活性化するということをせず、消費税率の引き上げに踏み切り、経済に深刻なダメージを与えた。日本経済のGDP成長率は14年第2四半期(4-6月)に1.9%に低下し、第3四半期(7-9月)にはさらに0.6%に低下し、2年ぶり2回目の低迷に陥った。第4四半期(10-12月)はプラスにとどまったものの、わずか0.4%だった。

第3の矢の構造改革は放たれてもいない。移民や女性の労働力は適切に活用されず、銀行の負債は改善されていない。こうした点は日本が長期的に経済低迷を解決していく上で、極めて重要なことになる。

経済専門書「通貨戦争 崩壊への最悪のシナリオが動き出した!」の著者のジェームズ・リカーズ氏は、「アベノミクスの3本の矢の成果はみえず、今後さらに改革を進めていかなければ、日本は3回目の『失われた10年』に突入する可能性がある」と警告する。

中国でこのほど発表された「日本青書(2015年)」によると、14年4月1日の消費税率引き上げの後、日本の国内需要は深刻な打撃を受け、経済は2四半期連続でマイナス成長に陥った。アベノミクスは円安を契機に輸出を拡大し、内需の不足を補おうとしたが、その期待は虚しくうち砕かれたという。(提供/人民網日本語版・翻訳/KS・編集/武藤)

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携