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27日、独ドイチェ・ヴェレは、「中国語はアフリカの未来の言語になるのか」と題した記事を掲載した。
2025年9月27日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、「中国語はアフリカの未来の言語になるのか」と題した記事を掲載した。
記事はまず、西アフリカ・ベナン在住の女性、チェクポさんが現地の孔子学院で3年間中国語を学び、中国系貿易会社で翻訳家として働く夢をかなえたというエピソードを紹介。中国が現地の学校と共同運営する形で設置する孔子学院がアフリカだけでも数十カ所存在しており、孔子学院を通じた中国語教育の推進について南アフリカの社会学者グクルメ氏が「アフリカ大陸における中国のソフトパワー拡大戦略の一環であり、その影響は経済だけでなく、社会文化的な側面にも及んでいる」と指摘したことを伝えた。
一方、チェクポさんのように中国語を仕事に活用する成功事例は決して多くないと指摘。グクルメ氏も「中国はアフリカ人学生に手厚い奨学金を提供しているにもかかわらず、彼らが中国で就職できる機会は非常に少ない。中国の支援で進むアフリカのインフラプロジェクトも中国人労働者を優先的に雇用する傾向があるため、中国語を学んだアフリカ人卒業生の多くは、結局仕事を見つけられずにいる」と論じたことを紹介した。
その上で、グクルメ氏が「孔子学院の推進や文化交流は政府間の2国間協定に基づいて行われることが多く、これにより中国がアフリカの重要資源に無制限にアクセスできるようになる可能性がある。文化活動と資源採掘がコインの表裏のような関係になっている」としたほか、孔子学院がドイツのゲーテ・インスティトゥートなどとは異なり、現地の大学内に設置されることが多い点にも言及し、孔子学院が現地の大学に中国の政治システムや共産党の影響力を持ち込み、若者が非民主的な原則を受け入れてしまう危険性も指摘したことを伝えた。
記事は、中国がアフリカで孔子学院の数を急増させているだけでなく、劇場、博物館、映画、音楽、メディア、図書館といった分野への投資も拡大していると紹介。ヨハネスブルク大学のエイヴリル・ジョフィ教授が、中国の文化的な投資や影響力に対してアフリカが何の規制や監督も行っていないことを批判し、アフリカ連合(AU)などの地域機関の干渉やアフリカ各国で統一された文化政策を持つことで、中国の反民主的なイデオロギーが浸透するのを防ぐ姿勢が必要だと提言したことを伝えた。(編集・翻訳/川尻)
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