【週末美術館】胡蝶に宿る少女趣味の夢

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マンガ雑誌や青春小説でイラストレーターとして活躍する劉星。棒きれのように細く長い手足、サラサラの長い髪、キラ星の宿る大きな瞳……彼女が描く少女像は、日本の多くの少女が長年憧れてきたマンガの中のヒロインと重なる。

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棒きれのように細く長い手足、サラサラの長い髪、キラ星の宿る大きな瞳。そんな少女像は、日本の多くの少女が長年憧れてきたマンガの中のヒロインと重なる。中国の80年代生まれ「80後」――海外の文化を抵抗なく受け入れ、個性重視で生きる彼らにとって、日本のマンガはどっぷりと夢中になるのに充分な魅力を持っているのである。

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マンガ雑誌や青春小説でイラストレーターとして活躍する劉星(リウ・シン)も、そんな憧れを隠さない「80後」である。イラストの連作「胡蝶」では、「不思議の国のアリス」を思わせるようなファンタジックな乙女の世界を少しのためらいもなく満開にさせている。

作者本人によれば、これは幼少時の心象風景を再現したもの。まだ幼かった彼女はある日、草原でビニール袋いっぱいの蝶を捕らえた。そのうち日がとっぷりと暮れ、袋の中でバタつく蝶を持て余した彼女は、空いっぱいに蝶を放す。満天に散らばる蝶を追いかけたその瞬間はまるで夢のように美しかったという。まじりけなく純粋だった少女時代の心模様を、劉星は作品の中に永遠に閉じ込めた。(文/山上仁奈)

●劉星(リウ・シン)

イラストレーター。1983年生まれ、江蘇省南京市出身。子供の頃から絵を書くのが好きで、16歳から雑誌にマンガを発表し始める。現在はイラストレーターとして活躍し、数多くのマンガ雑誌や青春小説を手がける。代表作に「胡蝶」「別摩登(ノーモダン)」「中国女孩(チャイニーズガール)」など。

※週末美術館では、中華圏のアーティストを中心に日本や世界各地の写真作品、美術作品、書道作品など様々なジャンルの作品をご紹介していきます。



   

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