日中関係の好転を願う、中国で活躍する日本人俳優―中国紙

Record China    2014年12月18日(木) 14時36分

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16日、中国で木幡竜や矢野浩二、三浦研一、塚越博隆などの名前を挙げても、ピンと来る人は少ないかもしれないが、彼らの写真を見せれば「ドラマで日本兵を演じている人だ」とすぐに分かるだろう。

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2014年12月16日、中国で木幡竜や矢野浩二、三浦研一、塚越博隆などの名前を挙げても、ピンと来る人は少ないかもしれないが、彼らの写真を見せれば「ドラマで日本兵を演じている人だ」とすぐに分かるだろう。これら中国で活躍している日本人俳優は、中国で「おなじみの顔」となっているのだ。 斎魯晩報が伝えた。

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▼活躍の場を求めて中国に来た日本人俳優

早くから中国で活動を始めた俳優の矢野浩二さんは、2005年には1年間で抗日ドラマ4作品に出演した。そして、その後も抗日ドラマに出演し、日本兵や士官などさまざまな役を演じている。今年10月、日本のビデオリサーチが発表した「第9回中国版タレントイメージ調査」の結果によると、中国で人気の日本人タレントの男性部門で、矢野さんが人気アイドル木村拓哉を抑えて1位となった。

中国では、抗日ドラマが人気のジャンルとなり、テレビのチャンネルをひねると必ずどこかで放送されているという状態。数人しかいない日本人俳優が引っ張りだことなっている。しかし、これら日本人俳優は現在、中国では日本兵として知られるため「嫌われ役」、日本では「疑いの目で見られる」というジレンマに陥っている。

俳優・三浦研一さんは日本に帰国するたびに、ストレスを感じるという。俳優であることは応援してくれる両親だが、三浦さんが「日本兵」を演じている姿を見るとやはり不快な気持ちになる。また、日本の友人と会っても、理解を示してもらえずつらくなるという。また、矢野さんが中国で活躍するようになった時、日本のネットではそれを非難する言葉が並んだ。2007年、矢野さんが日本の友人と食事をしていた時、胸ぐらをつかまれ「どうしてそんな役を演じなければならないのか?」と聞かれたという。

▼日中の友好関係を望む日本人俳優

今年9月に放送が始まったドラマ「烽火双雄」で、矢野さんは妹を探すために訪れた中国で、旧日本軍の悪行を目にして心を痛め、最終的に華北方面で活動した中国共産党軍・八路軍の一員になるという役を演じている。「これまで演じていた悪役は、人間性が欠け極端なことが多かった。一方、善人役は人間味があり、演じていても気分が全く違う」と矢野さんは語る。

矢野さんの「変化」に、ネットユーザーからは、「さまざまな役に挑戦してほしい」と、励ましの声が寄せられている。矢野さんのようなケースに、他の日本人俳優も、「頑張って日本兵を演じながら、演技の勉強を続ければ、将来、必ずさらに多くのチャンスが待っている」と感じ、励みを受けている。この点、数々の人気ドラマを手掛けている中国の鄭暁龍(チョン・シャオロン)監督は取材に対して、「中国の抗日ドラマは、旧日本軍の軍国主義を批判する内容であるべきで、日本人に対する恨みを助長するものであってはならない。起用した日本人俳優らは、真剣に仕事に取り組んでいる。彼らが中国の俳優業で新たな段階へと進んでいくことを願っている」との見方を示した。

矢野さんも「ドラマ出演や中国での長年の経験を通して、中国人が本当に憎んでいるのは『日本兵』であることが分かるようになってきた。撮影が始まったばかりの時は、スタッフに名前を覚えてもらえず、『鬼子(日本兵に対する蔑称)』と呼ばれ、嫌な気分になっていた」と振り返る。「国や政府同士の間にいざこざがあると、苦しむのはいつも国民。ここ数年、日中関係は決して順調と言えない。しかし、国家間の交流は、国と国、企業と企業などに留めてはならず、人と人の関係に発展させなければならない。日中の民間交流が増えることを願っている」と語った。(提供/人民網日本語版・翻訳/KN・編集/武藤)

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