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20日、湖南省衡山県の農家で発見された重さ10tの巨石は1000年前に消失した「禹王碑」である可能性が高いとの報道があった。現地では直ちにこの巨石の保護に乗り出した。(資料写真)
2007年7月20日、中国メディアは、湖南省衡山県福田鋪郷雲峰村の農民宅で発見された重さ10tの巨石が「禹王碑」である可能性が高いとの考古学者の鑑定結果を伝えた。
中国最古の石刻「禹王碑」は約1000年前の宋代に消失したといわれており、現代では宋代に作られた複製品が残っているのみ。
現代中国の文学者であり歴史家、政治学者でもある故郭沫若氏は、生前この「禹王碑」碑文の拓本を研究。碑文は禹王の功績を讃えているとの言い伝えがあり、その特異な字体の解明に没頭したが、3年の歳月をかけてわずか3文字しか判読できなかったという逸話が残っている。
「禹王碑」は黄帝陵、炎帝陵とならび、「中華民族の3大至宝」と呼ばれているほど貴重なものだが、長い歴史のなかで忘れ去られ、今回見つかった「禹王碑」も地元農民が石材として切り出し、家の壁や塀として使われていた一部。現在湖南省文物局はこの「禹王碑」をただちに保護し、詳しい鑑定作業を進めている。(翻訳・編集/本郷智子)
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