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本来、豊かな水が流れているはずの新疆ウイグル自治区のウルチス河。長期に渡る高温少雨のため水位が下がり、ついには河の流れが止まってしまった。深刻な干害は住民生活にも重大な影響を与えている。
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2007年7月15日までに、新疆ウイグル自治区アルタイ市を流れるウルチス河に異常事態が発生している。長期間に渡る高温少雨による水位の低下で、ついに河の流れが止まってしまったのだ。付近の住民らによれば、流れが止まってからもう1週間にもなるという。
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ウルチス河は中国で唯一北極海へとつながる河で、アルタイ山南麓に源を発し、全長2969km、中国内の流域面積は5・7万平方kmで、新疆第2の大河とも呼ばれる。この河には、キタカワマスやカワメンタイなどの貴重な冷水魚が生息しており、シベリアチョウザメの養殖に成功したのも記憶に新しいところだ。
しかし、アルタイ地区の昨冬の降水量は平年の半分しかなく、東部地区の降雪量も3分の1にとどまった。さらに今年に入って春夏の高温少雨が影響し、未曾有の干害が発生している。現在、同地区では1万平方メートルもの農地がすでに耕作不能になるなど、農民をはじめ地域住民の生活を直撃している。さらに、この付近に生息する国家一級保護動物であるビーバーの生存も危機に直面。ウルチス河の流れが止まってしまったことは、この干害に一層拍車をかけることも予想され、住民や行政は深刻な事態に苦悩を深めている。(翻訳・編集/BA)
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