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胃痛に苦しむ50代男性が病院で診察を受けたところ、27年前に飲み込んだ歯ブラシが原因と分かった。しかも、手術で1本を摘出して改めて画像を調べたところ、もう1本残っていた。
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長年にわたり胃の痛みに苦しんでいた黒龍江省大慶市に住む50代男性が、いよいよ痛みに耐えられなくなって病院で診察してもらったところ、胃の中に歯ブラシがあると分かった。男性の記憶によると、歯ブラシを飲み込んでしまったのは、今から27年前の1998年という。中国メディアの光明網などが伝えた。
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男性によると、長年にわたり胃に鈍い痛みを感じていたが、古くからの持病と思って時に気にせず、しっかりとした検査を受けることもなかった。しかし2年ほど前から痛みを感じることが増えて耐え難くなってきた。そこで「とりあえず試すか」程度の気持ちで大慶竜南医院(病院)に足を運んだ。
問診した内視鏡診療科の医師は思わず緊張した。男性が「1998年に歯ブラシを飲み込んだことがありますけど、あまり気にしませんでした」などと話し始めたからだ。
めったにない事態に直面した消化器内科の黄波医師はただちにチームを編成して詳細な評価を行い、麻酔外科の副主任と連携して異物の位置、胃腔の状態、器具の選定、麻酔の方法に至るまで共同で分析した。検討事項は多岐に渡り、チームは残業を重ねてシミュレーションを繰り返してより安全な手術計画を立てた。
手術が行われたのは10月27日だった。医師は男性の胃の中から歯ブラシ1本を摘出した。これで終わったと思われた。ところが確認のために術後に撮影した画像で、男性の胃の中には歯ブラシがもう1本あることが分かった。

2回目の手術は10月31日に実施された。患者には全身麻酔が施され、医師は内視鏡をゆっくりと挿入した。すると、胃液に侵されて黒ずみ、形が歪んだ歯ブラシが画面にくっきりと現れた。歯ブラシは長期にわたり胃の中にあったために胃壁の組織と強く癒着していた。さらに胃腔の空間が限られていて器具の操作も困難だったため、すべての操作が綱渡りのような慎重さを要した。医師は狭い胃腔の中で内視鏡を巧みに操って歯ブラシをしっかりと捉え、角度をゆっくりと調整しながら、少しずつ胃壁から分離させ、完全な形で取り出した。男性はその後、無事退院することができた。
医師は同件に関連して注意を呼び掛けた。まず、異物を誤飲した場合には「今のところ異常はない」と油断してはならない。異物が長期間体内に留まると、消化管の潰瘍、穿孔、さらには感染を引き起こす可能性がある。重症化すれば命に関わることもある。なので、速やかに医療機関を受診し、医師の指示に従って治療を受けねばならないという。(翻訳・編集/如月隼人)
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