中国で「工業観光」が新たなブームに―香港メディア

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31日、環球時報は、中国でハイテク工場を見学する「工業観光」がブームになりつつあるとする香港メディアの報道を紹介した。写真は青島ビール博物館。

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2025年10月31日、環球時報は、中国でハイテク工場を見学する「工業観光」がブームになりつつあるとする香港メディアの報道を紹介した。

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記事が紹介したのは、香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストの29日付文章。文章はまず、北京市郊外にある小米(シャオミ)グループの電気自動車(EV)工場では今年に入って10万人以上の観光客が訪れており、昨年の一般向け開放開始以降、同市の観光における新たな人気スポットの一つになっていると伝えた。

そして、工場の組み立てラインから航空、ロボット製造基地に至るまで、全国各地の工業観光が人気を集めており、ソーシャルメディア上では「工場見学」「工業観光」「スーパー工場ツアー」といったキーワードが注目され、若者が生産現場で撮影したさまざまな動画を次々とアップロードしているとした。


また、中国の工業観光産業は今後5年間、年平均18%の成長率を維持し、2029年までに市場規模が3000億元(約6兆3000億円)を突破する見込みだと紹介した。旅行予約サイト・携程(シートリップ)によると、ハイテクや重工業に関する「研究教育旅行」がトレンドになっており、工業観光ブームを後押ししているという。

文章はその上で、中国が国連の産業分類に列挙されたすべての工業部門を持つ世界で唯一の国であることに言及し、膨大な製造業基盤が工業観光ブームに豊富な資源を提供していると分析。アナリストらは、工業観光ブームが「単に中国の消費者の嗜好が変化していることだけでなく、中国の工業に対する自信の高まりを示している」との見方を示したと伝えた。

さらに、大学生の工業観光を引率したという関係者の話として、工業観光が国家戦略に合致しており、観光客のニーズを満たすだけでなく、企業の商業的利益にも適合すると紹介。その典型例として青島ビール博物館を挙げ、昨年は180万人以上の観光客が訪れ、総合収入は2億元(約42億円)に達したことを伝えた。


文章は、工業観光の振興に一部の地方政府も積極的に乗り出しており、北京市は「北京市工業観光の質の高い発展を推進する実施方案(25年~27年)」を発表し、工場、産業パーク、工業遺産などの資源開発を奨励する方針が示されたと紹介。同市では昨年、工業観光客が約1500万人に上り、約17億円(約360億円)の収益をもたらしたと報じた。

そして最後に、米ニューヨークからやってきた観光客が「工場観光ツアーは本当に面白い。国内外の観光客が中国の工業と経済変革を深く理解できる」と感想を語ったことを紹介した。(編集・翻訳/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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