西側のレアアース危機は完全に自業自得―独メディア

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22日、独ドイチェ・ヴェレは、中国のレアアース輸出規制強化によって西側の産業が苦境に直面しているのは「自業自得」だとするドイツ語メディアの報道を紹介した。

2025年10月22日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、中国のレアアース輸出規制強化によって西側の産業が苦境に直面しているのは「自業自得」だとするドイツ語メディアの報道を紹介した。

記事は、「フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング」と「ハンデルスブラット」のドイツ語紙2紙の報道内容を紹介している。

フランクフルター紙は「脱エネルギー依存という難しい道」と題した評論の中で、レアアース分野で数十年にわたり戦略的な覇者としての地位を確立する「先見の明」を持っていた中国に対し、欧米諸国がグローバル化の名の下に、利益が薄く汚染の多いレアアースの採掘や加工を中国にやすやすと明け渡したと指摘。これにより至った「中国が世界のレアアース生産量の90%以上を占め、特に重要な重希土類の分野で支配的な地位と加工技術を掌握する」という結果はまさに欧米の「自業自得」だという論理を展開した。

そして、外交交渉により中国の態度を軟化させる取り組みは「気休め」にすぎないと指摘。レアアースの対中依存は短期的な解決が不可能であり、中国が輸出規制を強化すれば欧米では生産停止が避けられないと危機感を示している。

その上で、現在の急務は中国に頼らないサプライチェーンの構築であり、米国はすでにすでにオーストラリアとの協定や国内での資源供給システム構築に多額の投資を始めているのに対し、欧州は後れを取る危険性があると警告。EUの「重要原材料法」を速やかに実行し、産業界と協力してレアアースを含めた各種重要材料の供給安定化に向けた緊急計画を策定すべきだと論じた。

また、代替的な供給システムの構築には膨大なコストがかかるものの、「欧州における工業のコアパワーが失なわれるツケはもっと大きくなる」とも主張し、最も警戒すべきは「中国が一時的に輸出制限を緩めた際に、欧州人が問題を忘れてしまい、次の供給危機に備えなくなることだ」と指摘している。

ハンデルスブラット紙は、中国による制裁強化に対して「欧州人の忍耐が限界に達した」とし、EUが中国に対する制裁措置を検討していると紹介。ロシアへの戦争支援において一部中国企業を制裁リストに加えるまで中国政府が譲歩しなかったことを鑑みれば、制裁措置の検討は中国に対する強い警告信号となりうるとした。

その一方で、現在のドイツ経済が苦境に陥ったのはやはり「自業自得」によるものだと指摘。「重要な原材料に対する中国への高い依存は、早晩大きな代償を支払うことになるという警告を、経済界は長年無視してきた。政界もこの問題で行動を欠いており、企業の方向転換を強制することができなかった」と批判した上で、最優先課題についてもフランクフルター紙同様に「中国以外の代替的な供給システムを可及的速やかに見つけること」だと論じている。(編集・翻訳/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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