記録に湧く10月、ノーベル賞×「鬼滅」×サッカー×二刀流が示した日本の到達点

邦人Navi    
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ノーベル賞、日本アニメ、サッカー、二刀流。10月に日本発の記録が相次いで塗り替えられた。

10月に日本発の記録が相次いで塗り替えられた。ノーベル賞、日本アニメサッカー、そして二刀流。数字の羅列以上に問われるのは、「何を超え、何を示したのか」だ。

ノーベル賞は「20年後の投資成績表」

ハルキストの夢は今年もかなわなかったが、日本人研究者が2部門同時受賞という快挙を達成した今年のノーベル賞。生理学・医学賞には坂口志文氏(他2人、制御性T細胞)、化学賞には北川進氏(他2人、金属有機構造体=MOF)が選ばれた。いずれも基礎研究から応用へ橋を架けた王道の学術だ。

ノーベル賞は多くが発見から20年以上を経て授与される。つまり、それは過去の研究投資の成果表でもある。ネイチャー誌などの分析によると、物理学賞の受賞までの平均期間は30年を超える。ゆえに、2000年代以降の大学法人化や運営費交付金の減少、博士課程進学者の長期減少(2003年度がピーク)といった構造変化は、2030年代の受賞ペースに影響し得ると専門家は指摘している。

鬼滅の刃」、「グリーン・デスティニー」を抜く

エンタメ分野で注目を集めたのは、「劇場版『鬼滅の刃』無限城編 第一章 猗窩座再来」の北米興行収入だ。外国語映画として北米歴代1位の記録を樹立した。2000年の「グリーン・デスティニー」を25年ぶりに抜いた形だ。

英語優位の市場で、日本語の作品、それもアニメが頂点を取った意味は大きい。音楽に例えれば、「英語曲が主流のチャートで日本語の演歌が年間1位になる」ほどの衝撃だ。アニメはもはやニッチではなく、メインストリームの文化選択肢へと位置づけを変えた。

ブラジルを撃破、「型の証明」の意味

サッカー日本代表が14日、国際親善試合でブラジル代表を3−2で破る金星を挙げた。「マイアミの奇跡」と呼ばれたアトランタ五輪(1996年)以来の快挙に国内外が沸いた。中国メディアも「『キャプテン翼』の夢が現実になった」と報じ、SNSでは称賛の声が相次いでいる。

親善試合とはいえ、双方がフル代表で挑んだ闘いで日本が勝利を収めたのは14戦目で今回が初めて(1996年のアトランタ五輪での勝利はU-23(五輪代表)によるもの)。王者相手に攻撃的スタイルで勝ち切る再現性を示した意義は大きい。従来の「守って一発」から脱却し、戦術と個の質で上回る。それは「型」の成熟、すなわち日本らしさが通用するフェーズに入った証でもある。

大谷翔平、職能の壁を超えた瞬間

そして17日(現地時間)、メジャーリーグのポストシーズン最終戦。大谷翔平がまたしても野球史を塗り替えた。6回無失点・10奪三振、3本塁打という前人未到のパフォーマンスを披露した。過去、NPBでは堀内恒夫がノーヒットノーラン+3本塁打を達成しているが、奪三振数では及ばない。

例えるなら、「サッカーでFWがハットトリックを決めつつ、GKとしてPKを3本止める」「バスケで50得点を挙げながら相手エースを封じる」「陸上で100メートルとマラソンの両方で世界記録を更新する」など、まさに二刀流という語を超えた職能統合の極致だ。

ノーベル賞、アニメ、サッカー、野球という異なる分野で果たされた四つの記録更新。ただし、記録はゴールではなく、次の挑戦への指標だ。「記録とは、破られるためにある」この古い言葉が今ほど響く瞬間はない。(提供/邦人NAVI-WeChat公式アカウント・編集/耕雲)

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