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香港メディアの香港01は最近になり、日本の「職場の暗黙の風習」が消えつつあると紹介する記事を掲載した。消えつつある背景には、政府による職場環境の改善の方針と、人手不足の時代への対応があると紹介した。
香港メディアの香港01は最近になり、日本の「職場の暗黙の風習」が消えつつあると紹介する記事を掲載した。台湾の日本情報サイトであるJapaholic(「日本中毒」の意)が2024年5月に発表した記事を転載した。記事は、「職場の暗黙の風習」は特に若者に嫌われ、消えつつある背景には、政府による職場環境の改善の方針と、人手不足の時代への対応があると紹介した。以下は、記事が指摘した日本の「職場の暗黙の風習」と、結論部分を再構成したものだ。
アジアでは年功序列が重要視されてきた。日本の多くの伝統的企業では、地位の最も低い新人が皆がやりたがらない雑務を担当するという暗黙ルールがある。その中でも特にプレッシャーが大きいのが電話対応だ。現在では新人にこれらの業務を強制することは少なくなったが、このような文化が残る企業も依然として存在する
日本の企業には、新人は入社したばかりで白紙の状態であり、トイレ掃除のような一般的に汚いとされる雑務を通じて精神力を養い、会社の細部を大切にするようになるべきだとの考えがあった。もちろんこのような雑務は若者に嫌われるようになっており、多くの大企業ではこのような文化はなくなったか、儀式的に新人が研修の初期に少しだけ行う程度になった。もっとも、予算の都合でトイレ掃除を外部委託できない小企業では、今でも新人が担当せざるを得ないかもしれないが。
かつての日本の職場では男尊女卑の観念が根強く、たとえ同期入社した新人であっても、女性職員はしばしば、「お茶くみ」をさせられた。さらに一部の職場では、宴席の際に最も若い女性職員を意図的に上司の両側に座らせ、いつでも世話ができるようにするという慣習もあった。
しかし、男女平等の概念や職権ハラスメントなどの問題が日本政府や国民に徐々に重視されるようになり、現在ではこのような暗黙ルールはあまり見られなくなった。加えて、SNSが発達した現代では、大企業はイメージを重視し、女性職員から職権ハラスメントを暴露されることを恐れるので、このような慣習は次第になくなってきた。
あなたは、日本のドラマやアニメで、新人職員がいつも小さなメモ帳を持ち、上司の言葉を一語一句復唱して書き留める姿を見たことがあるかもしれない。これも日本の職場の暗黙ルールの一つだ。
メモを取ることは新人の学習にとって確かに有益だが、記憶力や学習効率は人によって異なるものであり、強制すべきではないだろう。そのため、このルールを理解していなかった新人が、常にメモを取る姿勢を見せなかったことで職場でいじめに遭遇したこともある。ただし、もしあなたが忘れっぽいタイプなら、やはり素直にメモを取った方がよいだろう。
かつての日本の職場暗黙ルールでは、女性の出世に「天井」があった。「女性の昇進は課長まで」と聞いたことがある。このようなルールの理由はさまざまで、たとえば女性が結婚や出産後に退職する可能性があるため、職場の重要な人材が減ることを恐れて、女性を管理職に就かせたがらないというものだ。
しかし現在ではこの天井を打破する女性も多く、女性の起業家や社長も存在する。ただし、日本のある調査によると、23年に日本の職場で女性が管理職を務める割合はわずか12.7%であり、米国や英国など他の国々に比べて極めて低い。暗黙ルールを完全に払拭(ふっしょく)するには、まだ努力が必要なようだ。
以上、徐々に消えつつある日本の職場の暗黙ルールを整理してみた。台湾の「社畜」にも少しは馴染みがあるかもしれないし、かなり奇妙で理解不能なものもある。
実は日本だけでなく、他の国々の多くの伝統的企業にも、言葉を失うような暗黙ルールが依然として存在している。若い世代はもはやこうした不合理な慣習に耐え続けることをせず、むしろ副業や兼業を好み、生活に柔軟性を持たせようとしている。この深刻な人手不足の時代に、職場環境をどう変革していくべきか。今後も注目していく価値がある。(翻訳・編集/如月隼人)
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