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長く続いた熱波の影響で、上海の植物までも「自律神経が乱れる」状態を引き起こされている。
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今年の中秋節(旧暦8月15日)に当たる10月6日、上海市徐家匯区にある気象観測ステーションでは午後に35度の気温を記録した。これは上海で今年迎えた54回目の猛暑日であり、1873年に気象観測が始まってから最も遅い猛暑日でもあった。そしてこの長く続いた熱波の影響で、上海の植物までも「自律神経が乱れる」状態を引き起こされている。極端な高温の天気はまるで「ホルモン剤」のように植物の生長リズムを乱し、あちらこちらで季節外れの珍しい光景が見られるようになっている。
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ここ数日は気温がやや低下したが、上海植物園のモクセイ類は早咲き品種のキンモクセイだけがわずかに花を咲かせているだけとなっている。
同園園芸科専門類園の姚恩揚(ヤオ・エンヤン)主管は、「モクセイの花が咲くには気温が下がり始め、5日連続で気温が21度を下回らなければならないが、今年9月の上海の平均気温は27.8度で、例年より3.6度も高く、花芽分化が止まってしまっている。より心配なことは、気温が高いとモクセイ内の養分が流れ出してしまい、その後で気温が低下しても、花が十分に咲かなくなることだ。例年であれば枝を金色に染める満開の花になるが、今年はまばらに咲くだけになるかもしれない」とした。
同じような季節外れの光景が上海の各地でも確認されている。辰山植物園のタイサンボクは、通常の開花時期は6~7月だが、10月初めに新しいつぼみが出てきて、街角のところどころではモクレンの花を見ることができる。また通常であれば、夏の終わりには休眠期に入り始めるハスさえ、一部の水域では季節を無視しているかのように花を開かせている。植物学の専門家はこうした現象を「生物の周期的現象と気候との関係の乱れ」と呼んでいる。つまり、季節の変化を感知する植物のセンサーがずれてしまっているということだ。同園のモニタリングデータによると、今年は木本植物の「乱れ」発生率は37%に達し、2020年に比べて21ポイント上昇した。
上海では過去約50年間に平均気温が1.8度上昇し、世界の平均水準を大幅に上回っている。植物の「乱れ」は気候変動のわかりやすい例証だ。これはネットユーザーがSNSプラットフォームで「植物は人間より先に熱中症になりやすい。これは大自然から人間へ突きつけられた警告のイエローカードだ」とユーモアを交えてコメントしている言葉そのものといえるだろう。(提供/人民網日本語版・編集/KS)
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