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雲南省徳宏熱帯農業科学研究所は中国コーヒーの「半導体工場」と称され、58年にわたる研究開発を経て、コーヒーの遺伝資源を1100点余り保存している。
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雲南省のコーヒー収穫期が間もなく到来する。中国とミャンマーの国境に位置する瑞麗市の雲南省徳宏熱帯農業科学研究所は中国コーヒーの「半導体工場」と称され、58年にわたる研究開発を経て、コーヒーの遺伝資源を1100点余り保存している。これにより、中国のコーヒー産業は「遺伝資源の依存」から「種源の自立」へと移行するための堅固な支えを得た。中国新聞網が伝えた。
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徳宏タイ族チンポー族自治州は北回帰線の南側に位置し、「冬は暖かく夏は涼しく霜が降りない」という気候に恵まれ、コーヒーの栽培に理想的な環境として「中国のコーヒーの里」と呼ばれている。早くも18世紀初めにはすでに中国とミャンマーの国境を行き来する商人や婚姻をする人々によってコーヒーの種が徳宏に持ち込まれ、1980年代には雲南省の主要なコーヒー産地の一つとなった。
雲南省徳宏熱科所は1967年から中国内外のコーヒー遺伝資源の収集と保存に取り組み、2009年には同研究所の「コーヒー遺伝子バンク」が農業農村部により「コーヒー遺伝資源圃」として認定された。さらに19年には「国家熱帯植物遺伝資源バンクコーヒー遺伝資源サブバンク」として登録され、中国国内で最も種類が多く、数も豊富なコーヒー遺伝資源を保有する資源圃となった。
雲南省徳宏熱科所副所長の白学慧(バイ・シュエフイ)氏は、「私たちは遺伝資源の革新、品種育成、技術体系という三大ボトルネックを突破し、コーヒー種子産業の独自イノベーション体系を構築した。当所が育成した優良品種数は全国1位で、これまでに推進面積は約6.7万ヘクタールを超え、中国全土のコーヒー栽培面積の約8割を占めている。その栽培範囲は広西チワン族自治区、広東省、海南省などの地域にも拡大している」と説明した。
特筆すべきは、近年、同研究所が組織培養および接ぎ木技術の研究で成果を上げ、小粒種コーヒーの雑種F1系統における高効率な組織培養体系を確立したことだ。これにより、優良な新品種の大規模普及に向けた技術的基盤が整った。
国慶節(10月1日)の連休中も、研究者らは畑に足を運び、抗さび病性コーヒーの苗を1本1本観察し、水やりや管理に励んだ。白氏は「コーヒー自体が国際交流の特性を持っている。1990年代以降、当所は国際協力を展開。ケニアコーヒー研究所との交流で遺伝資源を導入し、ポルトガルのコーヒーさび病研究センターと協力し、複数回の相互訪問と技術研修を実施した。さらに、ベトナム、ミャンマー、タイなど東南アジア諸国の研究機関とも協力関係を築き、同地域におけるコーヒー育種技術の向上を推進している」と話す。
「中国の半導体」を搭載したコーヒーは国境地帯の農家に増収の恩恵をもたらしている。白氏は「24年の雲南産コーヒーの生豆の平均買い取り価格は1キログラム当たり約10元(約210円)で、1ムー(約6.7アール)当たりの収入は約8000元(約16万8000円)に達する。過去3年間近くで、当所が育成した良種を栽培する地元の農家はコーヒー豆販売によって計31億8500万元(約668億8500万円)の収入を達成した」と説明した。(提供/人民網日本語版・編集/YF)
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