【観察眼】大型連休の大移動から見る中国経済

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中国の国慶節と中秋節が重なる大型連休は日本のゴールデンウィークと同様、壮大な規模の「人口大移動」が繰り広げられる。

10月1〜8日は中国の国慶節中秋節が重なる大型連休だった。日本のゴールデンウイークと同様、この時期には毎年、壮大な規模の「人口大移動」が繰り広げられる。両国の長期休暇はいずれも、国民が旅行に出かけ、休暇を楽しむ集中期間であり、交通渋滞や観光地の人混みといった「幸せな悩み」がつきものだ。しかし、この大移動の表面を超えて、その規模・構造・動力を掘り下げると見えてくるものがある。それは、中国の連休の大移動は単なる消費現象ではなく、中国の発展の姿を生き生きと描き出す一幅の「動く『江山図(町並みの風景を描いた絵巻)』」であるということだ。

中国と日本の人口大移動には、まず「量的な違い」がある。日本のゴールデンウィークでは、「100キロ以上の渋滞」といったニュースをよく耳にするが、中国で話題になるのは、「連休中に地域をまたいで移動した人の数は延べ24億3300万に達し、史上最高を記録した」といった、規模感のまったく異なるものだ。この数字は、日本の総人口が1人平均20回近く全国を移動したにほぼ等しい。このような人口移動の規模は、世界の産業化の歴史においても前例がない。

その背後には、人口14億人で、そのうち4億人以上が中間所得層であるという超大規模市場が存在する。この「量の変化」はすでに「質の変化」を生み出している。

つまり、連休はもはや一部の富裕層のレジャーではなく、本当の意味での「国民的な祝祭」となったのだ。この圧倒的な内需の潜在力こそが、中国経済の粘り強さと活力の根底にある礎であり、いかなる経済体にもまねできない独自の優位性である。

中日の違いは、「移動手段」にも表れている。交通手段の変遷は、中国のインフラとテクノロジーの飛躍的な発展を象徴している。日本のゴールデンウィークでは、主に自家用車が中心で、高速道路網が大きな負荷を抱えている。中国でも自家用車による旅行が主流となり、全体の8割を占めるまでになった。加えて注目されているのは、世界最大規模で、かつ最も現代的なネットワークを誇る高速鉄道だ。まるで国家の動脈のように、高速鉄道は時速300キロで各地を結び、この連休中には延べ1億6000万人以上を輸送した。一方、国内外を結ぶ航空ネットワークも発達している。特筆すべきは、ここ数年課題となっていた近年高速道路サービスエリアでのEV充電難が、充電設備の急速な増設によって改善されていることだ。この連休中の全国の高速道路での充電回数は516万9000回、充電量は1億2300万キロワットアワーに達し、前年同期比で45.73%増となった。このことは、中国が新エネルギー自動車分野で後進国からリード国へと転じたことを物語っている。

2025年の国慶節・中秋節連休中、日本は中国人観光客の海外旅行先として最も人気の高い国となった。その旅行トレンドにも新しい変化が見られる。目的地が「脱・中心化」し、従来の東京や大阪に集中するのではなく、福岡、伊豆、岐阜県高山市などの地方都市へと広がり、より深い文化体験を求める傾向が強まっている。中国人観光客は、日本のインバウンド経済を支える絶対的な消費層である。統計によると、2025年上半期における中国人観光客の日本での消費額は5150億円で、外国人観光客全体の32%を占めた。その旺盛な消費力は、日本の小売・宿泊・飲食業界の繁栄を直接的に後押ししている。中国の発展の恩恵を受けているのは、中国人自身だけでなく、他国の経済にも波及効果をもたらしているのだ。

この全国民的な「人口大移動」は、その比類なき規模、進化し続ける交通手段、そして豊かになり続ける社会的内実をもって、「中国の発展は、億万の人々の生活を確実に改善させ、視野を広めてくれた」ということを明らかにした。これは、単なる経済指標の上昇ではなく、経済、社会、科学技術、文化が総合的に進歩している証であり、その成果が世界と共有されていることの現れである。(提供/CRI

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