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9日、中国のポータルサイト・捜狐に「ウルトラマン」の中国市場における知的財産権事情を紹介した記事が掲載された。写真はウルトラマン。
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2025年10月9日、中国のポータルサイト・捜狐に「ウルトラマン」の中国市場における知的財産権事情を紹介した記事が掲載された。
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記事はまず、「中国の上海・新世界城で『追光の旅・ウルトラマン60周年展望テーマ展』が開催されている。同展は、円谷プロダクションが中国で認可した全権代理企業・上海新創華文化発展有限公司(以下、新創華)が全面監修したもので、中国における最大規模かつ最高水準のウルトラマンシリーズ展として、全国各地から多くのファンが来場している。一方で、別の企業・珠海奇奥天尊文化発展有限公司(以下、奇奥天尊)も上海でウルトラマン関連の展示会を開催し、消費者の間では『一体どちらが本物のウルトラマンなのか?』との疑問が広がった」とした。
続けて、「この混乱の原因は、中国市場におけるウルトラマンの複雑な知的財産権事情にある。新創華も奇奥天尊もそれぞれウルトラマンの知的財産権を保有していると主張しており、この争いは世代を超えて愛されてきた名作の中国市場におけるブランド認知と商業的未来にも影響を及ぼしている。一方では、新創華が授権する『追光の旅・ウルトラマン60周年展望テーマ展』が好評につき3カ月の延長を発表。もう一方では、奇奥天尊が裁判所により『被執行人』として名指しされ、約1500万元(約3億円)の支払い命令を受けたことで評判が大きく落ち込んでいる。それでも、ウルトラマンというブランドの価値は依然として世界的に強い魅力を放っている」と説明した。
記事は、「ウルトラマンは、1966年の初登場以来、60年にわたる輝かしい歴史を歩み、日用品、漫画、映画、ゲーム、オフラインのテーマ施設など、さまざまな分野へと拡大してきた。中国市場におけるウルトラマンは単なる子ども向けの作品にとどまらず、大人にも愛される長寿作品へと進化したのである。年間派生商品の売り上げが74億ドル(約1兆円)に達するこの超作は、世界で最も収益性の高い作品第53位にもランクインしており、新創華の長期的なビジネスパートナーにも大きな利益をもたらしている。こうした変化は、知的財産権ビジネス全体の進化とも関係している。知的財産権の価値を過度に消費すれば作品の寿命が短くなる恐れがあるため、どうすれば長期的なブランド力を保てるのかが課題である。筆者は、権利問題はさておき、超作の成長には、必ず大規模なクロスオーバー(異なる分野が交じり合って新しく生まれる)展開が伴うものだと考えている」と論じた。
また、「ウルトラマンは、特撮という手法で人々の『世界を救う』という夢を具現化した存在である。そしてその魅力を特撮作品として継続しながら、あらゆる派生商品へと展開し、現実世界でもその存在感を広げてきた。こうしてウルトラマンは、60年にわたり画面を超えて人々と共に歩み、世代を問わず生涯にわたり愛されるキャラクターとなったのである。作品は全年齢層に広がりつつも、子どもたちへのまなざしを失わず、内容も決して幼稚ではない。そのため、往年のファンも新世代と一緒に楽しむことができる」と述べた。
その上で、「作品の価値は、原点となる核心を絶えず進化させることにあり、ウルトラマンにおける特撮、マーベルにおけるコミック、ポケモンにおけるゲームがその例だ。核心が時代に合わせて進化し続ける限り、派生商品の成否にかかわらず、作品そのものが短命に終わることはない。また、派生商品の品質と創意を保ち、時代に合わせて形を変えていくことで、過度な消耗を防ぐことができる。 要するに、作品を長く生かす鍵は『核心の継続的な更新』と『時代への適応』なのだ」と結んだ。(翻訳・編集/岩田)
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