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中国で小学2年生の算数の問題が物議を醸している。香港メディアの香港01が24日に報じた。
中国で小学2年生の算数の問題が物議を醸している。香港メディアの香港01が24日に報じた。
その問題は、浙江省杭州市の小学校で出されたもので、「3つの皿にそれぞれ8個の果物が乗っています。全部で何個でしょう?」という内容。答えはもちろん「24」だが、論点になっているのは式の書き方で、ある児童が「3×8=24」と書いたところ、教師が不正解とした。また、加法を乗法に書き換える問題で、「7+7+7=3×7」や「8+8+8+8=4×8」と書いたところ、やはり教師から間違いとされたという。
この採点が保護者のグループチャットで共有されると、一部の保護者から「答えは同じなのに。順序なんてそんなに大事なのか」「自分が子どもの頃は答えが合っていれば正解だった」「なぜこんなに細かく採点するのか」などと疑問の声が上がったという。
記事によると、この騒動についてある数学教師は「2025年秋から導入された新しい教材では、『1つあたりの数×いくつ分=合計』という掛け算の構造を厳格に守るよう求めている」と説明。例えば「3つの皿にそれぞれ8個の果物」であれば、「8×3」(1皿8個が3皿分)と書くべきであり、これによって児童が倍数関係を正しく理解できるようにする、とのことだった。
また、同教師は「小学2年生では『1つあたりの数×いくつ分=合計』という構造を理解することが難しい場合もあるため、例えば『3を2回足す』なら『3×2』、『2を3回足す』なら『2×3』などと書くよう指導することで、児童が具体的な状況から考えて掛け算の本質を身につけられるようにしている」とも解説した。
別の小学校教師も「以前の教材では順序について比較的寛容だったが、新しい教材ではより明確になっている。これは児童に掛け算の意味を深く理解させることを目的としており、その後の割り算の学習にも役立つ」としたほか、さらに別の教師も「宿題で掛け算の順序が間違っていれば不正解にすることを確認している」と述べた。教科書を出版する人民教育出版社は「掛け算の式の書き方は掛け算の定義に基づく取り決めであり、具体的な場面においてその意味は唯一であって、順序を勝手に入れ替えることはできない」としている。
保護者の反応はまちまちだ。小学生の子を持つ閆(イエン)さんは「自分が子どもの頃に掛け算を学んだ時は答えが正しければ順序はどちらでも良かった」と語る一方、李(リー)さんは「私の時は『乗数』と『被乗数』を区別することが求められ、割り算の『除数』と『被除数』と同様に数量や単位を前に、数を後に書くよう指導された」と振り返った。子どもが2人以上いる家庭では、上の子と下の子で基準が異なることに戸惑いを覚えているケースもあるという。(翻訳・編集/北田)
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