中国はステルス潜水艦時代を終結させ得るAIを有しているのか?―独メディア

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20日、独ドイチェ・ヴェレは、中国がステルス潜水艦時代を終結させる人工知能を持ちうるのかについて考察する記事を掲載した。

2025年9月20日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語サイトは、中国がステルス潜水艦時代を終結させる人工知能(AI)を持ちうるのかについて考察する記事を掲載した。

記事は、中国の新型AIが「あらゆる状況下においても最先端の潜水艦を探査することができる」という報道が流れたことを紹介しつつ、この報道の初出が香港英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストであることから「技術優位の誇示と相手の無力化を示唆するという、心理戦の常とう手段として捉えるべきだ」との見方を示した。

その上で具体的な報道内容について言及。中国ヘリコプター設計研究所が音声や水温、塩度など複数のセンサーを統合したデータによる動的環境マッピングの構築、精度の高いシミュレーションシステムによる測位、ジグザグ機動、デコイ(おとり)、無人機など対抗手段への高い対応力などにより、近代的な潜水艦の発見回避率を5%にまで下げられるAIシステムを開発したとの情報を紹介し、将来的に無人機群、水上艦、自律型無人潜水機(AUV)と緊密に連携させる構想があると伝えた。

記事は、このような報道が中国の戦略的優位の印象を国内外で強める意図に沿ったものだと指摘。現状、中国の潜水艦は海南島南部の浅海域からの出撃が多く、敵側センサーに探知されやすく、太平洋深海域に安全に進出して二次核攻撃プラットフォームとしての信頼度を高めるためには、台湾と周辺島嶼の海域通路を掌握が不可欠との認識を示した。そして、「AIによりあらゆる潜水艦を見つけ出す能力」を手に入れたと喧伝することで周辺の警戒感と不確実性を高め、自国の監視網整備や前方展開を正当化していく狙いがあると分析した。

記事はまた西側の軍事専門家が、一連の報道で紹介されているシステムの実用化には懐疑的な見方を示しており、米海戦専門家のポール・S・シュミット氏が「水中の環境はあまりにも複雑で、完全な統合型AIシステムを構築することは楽観的に過ぎる」と指摘したほか、ドイツの安全保障専門家も海上での軍備は常に「猫とネズミの追いかけっこ」であり、攻撃技術と防御技術は常にダイナミックに発展していくものだと述べていることを紹介。これらの分析を見ても、一連の報道が「心理戦」的色彩を強く帯びている可能性がうかがえることを示唆した。(編集・翻訳/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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