拡大
13日、香港メディアの香港01は「劇場版総集編『呪術廻戦 懐玉・玉折』レビュー、五条と夏油の痛切な青春を振り返る」と題した記事を掲載した。写真は「呪術廻戦」の漫画。
2025年9月13日、香港メディアの香港01は「劇場版総集編『呪術廻戦 懐玉・玉折』レビュー、五条と夏油の痛切な青春を振り返る」と題した記事を掲載した。
記事はまず、「劇場版総集編『呪術廻戦 懐玉・玉折』は『呪術廻戦』の中でも特に人気の高い前日譚『懐玉・玉折編』を再編集した映画だ。本質的には総集編だが、新規カットの追加や5.1chサウンド、さらに主題歌『青のすみか』のリメーク版が加えられた。原作では無敵を誇った五条悟(ごじょうさとる)が悲惨な最期を迎える一方、夏油傑(げとうすぐる)との過去がまるで青春に捧げられた挽歌のように鮮烈に描かれた。『呪術廻戦』のファンは見る価値があるだろう」と述べた。
続けて、「物語は五条と夏油が学生時代に天内理子(あまないりこ)という少女を護衛する任務に就くところから始まる。天内の体内には『星漿体(せいしょうたい)』が宿っており、500年に一度、天元と同化する宿命を背負うことで、呪術界の恒久的な安定を保っていた。当時の五条は若者特有の自信に満ち、輝きを放っていた。本編で悲惨な運命をたどるからこそ、その青々とした姿は強い印象を残す」と説明した。
記事は、「同作で特筆すべきは音楽と映像の融合だ。主題歌『青のすみか』の使い方は圧巻で、同楽曲が頭から離れないと語る観客も多い。特にラストで流れるアコースティックバージョンと学生時代の思い出の写真が重なり合う瞬間は、映画館の大スクリーンと迫力ある音響により、彼らが過ごしたかけがえのない時間を鮮やかに感じさせ、思わず涙ぐむ観客も少なくなかった」と言及した。
また、「人物心理の描写も深い。原作者がこの章を描いた当時はまだキャラクターへの嫌悪が強くなく、五条と夏油が決別に至るまでの過程が丁寧に描かれている。彼らは単なる不和によってたもとを分かったのではなく、呪術師としての理念や価値観の相違が徐々に広がった結果だった。五条は最強へと覚醒し、夏油は闇に堕ちる。その対比は観客に強烈な衝撃を与え、作品を単純な善悪二元論を超えた深みへと導いた」とした。
さらに、「戦闘シーンの迫力も圧巻だ。伏黒甚爾(ふしぐろとうじ)の圧倒的な強さは大スクリーンで一層際立ち、観客に絶望感を与えると同時に強者としての魅力を見せつけた。緻密な作画は劇場環境でより迫力を増し、制作陣の入念なこだわりに思わず感嘆させられる」と評した。
加えて、「感情的な共鳴も同作の大きな特徴だ。過去を描く回想の物語は扱いが非常に難しい。理子の結末を知りながらも彼女の輝く笑顔に心を動かされ、五条と夏油の行く末を知りながらもその友情に胸を打たれる。物語の結末を知っていることで逆に心を強く揺さぶられる。こうした体験そのものが、同作の感情描写の深さを物語るのだ。さらに映画として一気に見ることで、ストーリーがよりまとまりを持ち、感動や衝撃もいっそう大きくなる」と論じた。
一方で、「同作に欠点がないわけではない。新規映像や音響の強化があるとはいえ、すでにテレビアニメ版を視聴した観客が改めて劇場に足を運ぶとは限らない。また、初めて『呪術廻戦』に触れる観客にとっては、専門用語の多さや展開の速さが理解の障壁となる。さらに、一般的な視点から見ると、夏油が闇堕ちする理由はあまりに極端で唐突に映り、共感を得にくい」とも指摘した。
その上で、「総じて、劇場版総集編『呪術廻戦 懐玉・玉折』は優れた青春映画だ。音楽、映像、感情表現が交錯し、友情や理想と現実のギャップを改めて観客に問いかける。見終えた後には2人の決裂が惜しく思われ、『もし呪術師でなかったなら、どのような青春を過ごしたのだろうか』と思わずにはいられない。そして名曲『青のすみか』が流れ、観客に長い余韻を与えるのだ」と結んだ。(翻訳・編集/岩田)
Record China
2025/9/11
Record China
2025/9/2
Record China
2025/6/4
Record China
2025/1/29
Record China
2025/6/5
Record China
2025/9/13