中国で「寝そべり系」のアカウントが相次いで凍結、当局が規制強化か―シンガポールメディア

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15日、シンガポールメディア・聯合早報は、中国で複数の「寝そべり系」ブロガーのアカウントが凍結され、退廃的なコンテンツへの取り締まりがさらに厳しくなったと報じた。資料写真。

2025年9月15日、シンガポールメディア・聯合早報は、中国で複数の「寝そべり系」ブロガーのアカウントが凍結され、退廃的なコンテンツへの取り締まりがさらに厳しくなったと報じた。

記事は、中国のショート動画アプリ「抖音(TikTok)」で12日までに複数の著名ブロガーのアカウントが新たに凍結されたと紹介。これらのブロガーはネットカフェでの起床、食事、ゲームなど日常生活を記録したもので、フォロワー数は数十万から数百万規模だったとしたほか、凍結の理由が「インターネット関連法律法規への違反」「国の関連法律、政策への違反」などだったと伝えた。

また、今回凍結された「ネカフェ寝そべり系」ブロガーらは、これまで凍結された「洗練されたプチブルな寝そべり生活」とは異なり、家賃600元(約1万2000円)の部屋に住み、3元(約60円)で1日3食を済ませるという粗末で落ちぶれた生活を披露していたと指摘した。

中国では21年に退廃的な生活を示す「躺平(寝そべり)」という言葉が大流行し、SNS上でも「寝そべり系」のコンテンツが急速に増えた一方で、当局からは「センシティブワード」と位置づけられ、関連するコミュニティーは姿を消していった。記事によると、百度に存在した「躺平フォーラム」は今も閉鎖したままで、動画評価サイト「豆瓣(ドウバン)」にあった「躺平グループ」は「躺平からの起き上がり互助連盟」と改称して活動を続けているという。

記事は一方で、今年に入ってから「寝そべり系」のブロガーや配信者は増加傾向にあると指摘。中国のさまざまな分野で「内巻」と呼ばれる内部競争が激しくなる中、「寝そべり系」の間でも「内巻」が起こり始めているとした。

この状況について、安徽大学の王雲飛(ワン・ユンフェイ)副教授は「経済成長の鈍化が若者の消極的な心理を生んだ結果。過去の経済成長時の貯金によって衣食に困らず『寝そべり』できているものの、長期的には『ゆでガエル』のように問題が顕在化する恐れがある」と警告した。また、商業目的で退廃的な思想を「販売」する一部配信者について「不道徳で時代にそぐわない」と批判した。

また、台湾在住の時事評論家の徐全(シュー・チュアン)氏は現在の「躺平」について、文芸的な色彩ではなく、普通の人々の失敗した生活を映し出していると指摘。いわば庶民の心の声である「躺平」コンテンツに対する封鎖は解決策にはならないとし、社会において「軍事パレードに参加するエリート」だけでなく、平凡な人々の暮らしを表現できる場も必要との認識を示した。(編集・翻訳/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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