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台湾メディアの自由時報は9日、中国のインフルエンサーが台湾進攻を言いはやしたことについて中国の官制メディアが批判的な記事を掲載したものの、逆に同メディアに批判が殺到し記事が削除されたと報じた。
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台湾メディアの自由時報は9日、中国のインフルエンサーが台湾進攻を言いはやしたことについて中国の官制メディアが批判的な記事を掲載したものの、逆に同メディアに批判が殺到し記事が削除されたと報じた。
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記事によると、フォロワー数2000万を超える中国の入試対策講師・教育会社代表の張雪峰(ジャン・シュエフォン)氏は、9月3日に行われた抗日戦勝80年の軍事パレードを自社の社員らに生視聴させた上で、「中国がこれらの兵器を保有するのは他国を脅すためではなく国家統一のためだ」「祖国が統一を果たす時、銃声が鳴り響くその日、俺は少なくとも5000万元(約10億円)は寄付する。俺の会社の口座には永遠にこの金がある。その日が来たら、俺は5000万元をそっくりぶち込む。総額で少なくとも1億元(約20億円)は寄付する」と豪語した。
張氏のこの「台湾に進攻するなら巨額の寄付をする」との発言は中国や台湾で大きな注目を集めた。中国の官制メディアで河南広播電視台(テレビ局)傘下の大象新聞は8日付で「張雪峰よ、問題を聞け。戦争を扇動することには0点を付けるべきではないか」と題した評論記事を掲載。張氏を「中国の保護者たちの血と汗の金で富のピラミッドに登り詰めた大学院入試講師」と痛烈に皮肉り、「彼はまさに愛国を演じ、戦争をあおるというトラフィックゲームを巧みに繰り広げている」と指摘した。
その上で、「彼は中国人に向けて中国の同胞(台湾人)を相手に戦争をしろと呼びかけたいのか?」「これほど長く大学院試験指導に携わってきて、『平和統一、一国二制度』こそが台湾問題解決の基本方針だということを知らないのか?」「よほどのやむを得ない状況でなければ、誰が自らの同胞と戦火を交えることを望むのか?」などと疑問を呈し、「これは文明のレッドラインを踏みにじるものだ」と厳しく非難した。
記事はさらに、張氏がかつて「中国で一番大きな島は日本であり、日本は中国の領土の不可分の一部だ」などと発言したことにも言及し、「中国は戦後、一度も他国に戦争を仕掛けたことはなく、他国の領土を侵したこともない。彼の発言は単なる無知にとどまらず、中国のイメージを著しく損なうものだ」と非難。「愛国とは責任であり、行動。あなたが収益を得るためのトラフィックに使う道具ではない。人を惑わすのはやめよ」と指弾した。
しかし、この記事に対して「小粉紅(ピンクちゃん)」と呼ばれる中国の愛国派のネットユーザーから「台湾独立を打倒するために寄付することこそ中国人の共通認識なり!」などと批判が殺到しコメント欄が埋め尽くされる事態に。同メディアに対しても「売国メディア」などの中傷が殺到した。その後、同評論記事はウェブサイト上から姿を消したという。(翻訳・編集/北田)
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