2025年9月7日、広東省深セン市のテレビ局による微博アカウント「第一現場」は、同市の地下鉄駅で保安検査を拒否した女が職員に暴力を振るう事件があったと報じた。

記事によると、中国のネット上で7日、深セン地下鉄の科学館駅で、乗客の女が手荷物検査を拒否し、検査員に対して暴行を加えたとする動画が拡散して大きな注目を集めた。

動画には、女が手持ちのバッグを振り回し、男性検査員の頭部や体を複数回にわたって強く殴打する様子が映っていた。男性検査員は防御姿勢を取るのみで反撃せず、帽子が飛び制服が破れるなどの被害を受けた。女はさらに、制止を試みた別の女性検査員の頭部もバッグで殴打したが、最終的に検査員によって取り押さえられた。

同市の軌道交通警察はこの事件について、6日午後9時ごろに同駅の手荷物検査場で発生したとするとともに、勧告に従わず検査員に暴行を働いたとして女が行政拘留処分を受けたことを明かしたと伝えている。

また、地下鉄運営会社は、暴力に対して反撃することなく毅然とした対応をとった検査員を表彰するとともに、精神的なケアを行っていることを発表したとも紹介している。また、公共交通の安全を確保する重要な措置である手荷物検査への協力を市民に呼び掛けたとした。

この件について、中国のネットユーザーは職務に忠実で忍耐強い対応を取った検査員を称賛するコメントを多く残しているほか、女に対する処分が行政拘留では不十分で、より重い刑事拘留を求める声も寄せられた。また、女が暴力を振るった動機や理由について、女の精神状態や検査員側の対応に問題があった可能性を指摘するユーザーも見られた。（編集・翻訳/川尻）

地下鉄駅で女性客から再三の暴行受けた係員が反撃 pic.twitter.com/DDJpB2mmOF

— レコードチャイナ (@recordchina) September 8, 2025