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女優スー・チーが初監督作品となる台湾映画「女孩」の世界初公開にあたって、恩師のホウ・シャオシェン監督の後押しについて語った。
女優スー・チー(舒淇)が初監督作品となる台湾映画「女孩(Girl)」の世界初公開にあたって、恩師のホウ・シャオシェン(侯孝賢)監督の後押しについて語った。
第82回ベネチア国際映画祭で4日(日本時間)、スー・チー監督作品「女孩」が世界初公開され、上映後は15分を超えるスタンディングオベーションを受けた。子供時代、酔った父親からの度重なる暴力、15歳での家出といった過去を明らかにしているスー・チーだが、映画「女孩」のヒロインはそんな自分の姿を投影した作品。1980年代末~90年代末を背景に、家庭に問題を抱える少女とその人生の選択を描いている。
2023年10月にアルツハイマー型認知症を公表して引退を発表したホウ・シャオシェン監督のお気に入りの女優としても知られるスー・チーだが、「女孩」の上映にあたって、映画監督への道を最初に示したのはホウ監督だったと語った。最初に話を持ちかけられたのは11年のことで、ホウ監督の最後の作品となった「黒衣の刺客」(15年)の撮影時にも再び同じことを言われ、そこから脚本の執筆に取り組む長い道のりが始まったという。
23年にベネチア国際映画祭の審査員を務めたスー・チーだが、これが初監督作品への原動力になった。世界各国の秀作を目にして、「急に強烈な不安に襲われた」といい、「もし今始めなければ映画は永遠に作れない」と感じ、そこからホテルに2週間こもって一気に脚本を仕上げたと語った。なお、「女孩」にはホウ監督の映画でスー・チー主演の「ミレニアム・マンボ」(01年)のオマージュシーンも登場している。
過去の自分を描いた「女孩」についてスー・チーは、「この映画を見た人が自分自身や両親と和解できること、心の平安を見いだせることを願っています。私自身、親は子供を愛していないのではなくて、彼ら自身がトラウマを抱えているからこそ、子供との向き合い方が分からないのだと考えています」と語った。(Mathilda)
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