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小さなカップに入ったヨーグルトを食べる際に、ふたの裏側についたヨーグルトをなめ取ってしまうことがある。しかし、多くの場合にアルミニウムでできているふたの裏をなめ続けていて、健康に影響はないのか。
小さなカップに入ったヨーグルトを食べる際には、ふたの裏側にヨーグルトが若干、付着しているものだ。ふたの裏のヨーグルトを舌で「ぺろり」となめてしまう子どもは珍しくない。大人でも、人目がなければ「もったいないから」などの理由をつけてなめてしまう人がいるだろう。ただ、ヨーグルトのふたの裏の部分は多くの場合、アルミニウム製だ。アルミニウムを日常的になめ続けていて、健康に影響は出ないのか。フランスメディアのRFI(中国語版)はこのほど、そんな懸念に回答する記事を掲載した。
記事はまず、フランスでは皿に残ったソースをパンで拭って食べきることや、上等なチーズの皮を決して残さず食べる習慣があるとして、「筋金入りの美食家であることはすばらしい」と、最後の最後まで味わい尽くす行為を肯定した。
スイス紙「20ミヌーテン」の調査によれば、回答者の62%がヨーグルトを食べる時、ふたに付いたヨーグルトまで食べていると答えた。これに対し、食品包装に残ったものを決してなめないと答えた人はわずか13%に過ぎなかった。
スイス栄養学会に所属するの栄養学研究者のシュテフィ・シュリュヒター氏は、スイスのメディアの取材に応じて、アルミを含むヨーグルトのふたがごく微量のアルミをヨーグルトに放出することはあるが、同時に「人体が摂取するアルミの大部分は腎臓を通して体外に排出される」と説明した。
フランス国家食品環境労働衛生安全庁は、人のアルミニウム摂取について「主に慢性的な暴露(摂取の)経路を通じて体内に入る。すなわち、食物や飲料水、経口薬による経口摂取や、化粧品や制汗剤など外用製品の使用による皮膚からの折衝、粉じんの吸入などによる呼吸器からの摂取だ」と報告している。
フランスのリヨンにある総合がんセンターのレオンベラールセンターは、「成人が1日に摂取するアルミニウムの量は推定2.5-13ミリグラムで、具体的な数値は食習慣によって異なる」と発表している。また、毒性学研究者のファブリツィオ・パリゼッリ氏は、「食べ物を通じて摂取するアルミニウムに比べれば、ヨーグルトのふたをなめることによる摂取はごく微量だ」と説明した。つまり、ヨーグルトのふたを数秒間なめても健康に何ら害を及ぼすことはないという。
フランス保健当局は「臨床的には、アルミニウムの過剰は常に長期的かつ高度の暴露状況においてのみ確認されている」「現時点では、一般人が日常の食生活や健康食品を通じてアルミニウムに接触した結果、そのような(健康面への)影響が生じることを示す研究は存在しない」と表明した。
ふたをなめる習慣がある人にとっての「主たる危険性」は結局のところ、毒性学や栄養学の問題ではなく、舌でふたをなめる際に軽い切り傷を負いやすいという点だ。実際、子どもや注意の足りない大人が、ふたについたヨーグルトや他の食べ物をきれいになめ取ろうとして舌を傷つけてしまい、時にはかなり痛い思いをすることも少なくない。つまるところ、食いしん坊でありすぎることは時に、悪い習慣にもなりうるのだ。(翻訳・編集/如月隼人)
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