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長江デルタのスーパー環状高速鉄道は上海市、江蘇省、安徽省、浙江省の3省1市を結んで運行しており、乗客は約8時間ほどで「上海を出発して上海に戻る」クローズド・ループの旅を楽しむことができる。
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2024年6月15日に開通した長江デルタのスーパー環状高速鉄道は上海市、江蘇省、安徽省、浙江省の3省1市を結んで運行しており、乗客は約8時間ほどで「上海を出発して上海に戻る」クローズド・ループの旅を楽しむことができる。人民網が伝えた。
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オーストラリアから大学の冬休みを利用して中国に遊びに来たというアリスターさん(21)は、「中国人の友達がたくさんいるので、中国に興味を抱いていた」と話す。最初の訪問地だった上海では、南京路の歩行者天国や外灘といった人気観光スポットを訪れ、これから高速鉄道で南京に行くのだという。
同鉄道の南京旅客輸送区間の金蕾列車長(乗務責任者)は1年にわたる乗務の経験から、「この鉄道の乗客は、ビジネスのための移動と観光旅行が中心だ。蘇州、無錫、常州などで下車する人はビジネスの人が多く、南京、黄山、九華山などで下車する人は観光に来た人がほとんどだ」とする。
そこで鉄道当局は同鉄道で長江デルタ旅行サービスガイドの小冊子を提供し、人気景勝地での飲食や楽しみ方を詳しく紹介している。上海から来た郁さんは、「もともと夏休みに子どもを連れて合肥の友だちのところへ行く予定だったのが、この鉄道が経由する九華山や千島湖など多くの場所が行ってみたかった場所ばかりだったと気づいた。しかも1カ所で遊び終わったら、そのまま同じ電車に乗って旅を続けることができるのもとても良い」とした。
乗客の徐さんはスマートフォンを手に、刻々と移り変わる車窓の景色をカメラに収めていた。「今日は天気が良く、車窓に広がる景色もとても美しい。時間があれば、こうやって乗車したまま環状線を一周して、一日で長江デルタを全部眺めたい」と話す。
この鉄道の人気は、運行開始からの1年間で乗客は延べ116万7000人に上り、1日平均で延べ3000人を超え、全線平均乗車率は80.5%に達したというデータからも見てとれる。
安徽省黄山市ではこの鉄道がもたらした変化がより具体的に表れている。黄山市文化・観光局の程燕(チョン・イエン)局長の計算によると、2024年、黄山を訪れた国内観光客は前年比10.76%増加し、観光収入は同13.28%増加した。そのうち上海市・江蘇省・浙江省からの観光客は延べ2111万7600人に上り、安徽省以外から訪れた観光客の30%余りを占めた。
華東師範大学都市発展研究院の曽剛(ズン・ガン)院長はこの鉄道の最大の魅力を「散在していた長江デルタの真珠をつなぎ合わせてネックレスにしたこと」と例え、「上海の中国共産党第一次全国代表大会会場跡地、嘉興市南湖区の党大会に使われた小舟『紅船』、黄山の松の木、西湖の断橋に行くには、これまでは何回も乗り換えなければめぐることができなかったが、今では1本の鉄道で周遊できるようになった。より大切なことは、この鉄道が都市の間の心理的な距離を縮めたことで、3省1市の住民により多くの『感情的価値』を提供したことだ。このような便利さがやがて当たり前のものになり、長江デルタの一体化が具体的な形で現れるようになるだろう」と述べた。(提供/人民網日本語版・編集/KS)
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