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新疆の綿花は繊維工場に送られるのではなく、電力や航空などの分野で幅広く応用される材料「バルカナイズドファイバー」へと姿を変えている。
新疆ウイグル自治区石河子市の広々とした綿花畑を見渡すと、真っ白な綿花が風に揺れている。だが、普通の綿花と違い、ここの綿花は繊維工場に送られるのではなく、電力や航空などの分野で幅広く応用される材料、「鋼紙」とも呼ばれる「バルカナイズドファイバー」へと姿を変えているのだ。
バルカナイズドファイバーとは何か?
同自治区昌吉回族自治州マナス県にある新疆源一科創の胡越(フー・ユエ)社長は、一見普通に見えるが非常に強度が高い濃色の円盤を手にしながら、「綿花は衣類になるだけだと思っている人が多いが、うちの工場では絶縁部品や日常的な部品、さらには高速鉄道や航空機に応用される研磨材にも変わるのだ」と話した。
バルカナイズドファイバーは、綿の実の短い繊維であるコットンリンターから作られたハイテク新材料だ。柔軟さと強靱さを併せ持ち、絶縁性にも優れ、鋼材の研磨、5G基地局、新エネルギー電池などの分野で幅広く応用される。さらに、繊維含有率が99%に達していることから生分解され、環境にも優しい。胡社長は「柔らかな綿が硬いバルカナイズドファイバーに変身するのは技術イノベーションによるものだ」と指摘した。
新疆は中国最大の高品質綿花の生産拠点であり、年間生産量は500万トンを超え、全国の総生産量の80%以上を占める。新疆産綿花はこれまで原料として東部地域に運ばれ加工されることが多かったが、今では産業高度化とサプライチェーンの深い統合によって、自治区内で深加工され、高付加価値化への転換が進んでいる。
胡社長は、「当社で製造するバルカナイズドファイバーは主に5G基地局の建設や航空宇宙機器、新エネルギー自動車の製造などの分野で使用され、中国の国内市場でのシェアは45%に達する。海外市場でも欧米、中東、東南アジアなどへ販路を広げている」と説明した。(提供/人民網日本語版・編集/KS)
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