拡大
今年上半期、中国で地域別の対外貿易の伸び率が最も高かったのはチベット高原に位置する青海省。輸出入総額は35億9000万元(約737億3285万円)で、前年同期比57.7%増となった。写真は青海省。
今年上半期、中国で地域別の対外貿易の伸び率が最も高かったのはチベット高原に位置する青海省だった、と中国メディアが伝えた。上半期の輸出入総額は35億9000万元(約737億3285万円)で、前年同期比57.7%増となり、6か月連続で全国首位の伸び率を記録した。
中国通信社(CNS)によると、この成果の背景には高原ならではの特色を生かし、開放ルートを広げ、市場の活力を引き出すという青海省独自の発展戦略がある。青海省は冷涼な気候に育まれたグリーン農産物、広大なゴビ砂漠の下に眠るクリーンエネルギーや塩湖資源など、豊富な産業資源を持つ。青海省はこの自然の恵みを無駄にせず、高原ならではの強みを対外貿易拡大の原動力としている。
農業分野では「青」ブランドの農産物が世界に進出している。上半期、青海省の特色農産物は45の国・地域に輸出され、輸出額は3億4000万元と前年同期比56%増で、伸び率は全国首位となった。特に冷涼地野菜は約2倍に拡大し、冷水魚の一種である冷凍マスなどの製品は初めて日本に輸出され、数量・金額ともに全国トップとなった。「ダブル冷」産業は青海の新たな輸出エンジンとなっている。
工業分野でも青海省はグリーン産業の波に乗っている。上半期の新エネルギー製品輸出額は18億元で前年同期比5.6倍に急増し、対外貿易の中心的な成長源となった。中でもリチウムイオン電池は14億4000万元で32倍、塩湖化学製品は5億1000万元で2.5倍に増え、青海省を代表する輸出品に成長した。
地域間の連携も成長を後押ししている。青海省の8市州すべてが輸出入業務を展開し、段階的に広がる開放構造を形成した。西寧市は太陽光シリコンやリチウム電池などの産業で省全体の79.6%を占める輸出入を担い、けん引役となった。
特色が内なる力だとすれば、開放は国際市場とつながるカギだ。内陸高原の青海省が特色資源を世界に届けるには海外とつながるルート整備が不可欠。近年、青海省は「グリーン・シルクロード」構想を掲げ、西部陸海新通道の整備を進め、海西モンゴル族チベット族自治州ゴルムド市にあるゴルムド陸港型国家物流ハブの基盤強化・拡張プロジェクトを実施。ゴルムドや吉隆口岸(国境通関地)を経由してネパールへ至る貿易ルートの能力を高め、国際貨物列車の本数と質の向上を実現した。
上半期に青海省は91の国・地域と貿易を行い、そのうち中国主導のシルクロード経済圏構想「一帯一路」沿線67か国との輸出入額は29億6000万元で前年比78.7%増となり、青海省の対外貿易全体の82.5%を占めた。(編集/日向)
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