拡大
フフシルの無人地帯に「ロボットチルー」が現れた。
(1 / 3 枚)
青海省の可可西里(フフシル)では午後3時、高原に降り注ぐ太陽の光にやや暖かさが感じられ始める。チルー(チベットカモシカ)が餌を探すピークにあたるこの時間帯に、卓乃湖畔に歩き方がややぎこちない「チルー」が姿を現した。その足取りは軽やかではなく、体つきもややふっくらとしている。新華社が伝えた。
【その他の写真】
草を食べていたチルーたちは、この新しくやって来た「仲間」に興味津々の様子で、次々と餌探しをやめ、顔を上げてこの少し変わった「新入り」を観察し始めた。チルーは警戒心が強く臆病だが、この新入りの「扮装感」に驚いて逃げ出すことはなかった。やがて、この一風変わった「チルー」は群れに受け入れられ、卓乃湖畔に集う数万頭ものチルーの一員となった。
この一幕に登場した一風変わった「チルー」は、実は誕生したばかりの「ロボットチルー」だ。
チルーに代表される希少種は、青蔵高原(チベット高原)の生態系を示す重要な指標だ。毎年夏になると、数万頭の雌のチルーが、出産と子育てのために可可西里無人地帯の卓乃湖畔などに集まる。
今回のプロジェクトに参加した中国科学院西北高原生物研究所の連新明(リエン・シンミン)研究員は、「この初めて可可西里の奥地に登場した『ロボットチルー』は、人類による野生動物観察調査における従来の距離的制約を突破し、中国におけるチルーの行動研究に対し、より正確で信頼性の高い映像とデータを提供することになる。こうすることで、このいわゆる『生命の生存に適さない地域』の希少な野生動物と自然環境を守る力になる」と述べた。
この「ロボットチルー」の技術ソリューションを担当した杭州雲深処科技と外観のリアルな造形を手掛けた蘇州白鹿鳴チームの関係者によると、今回の任務では、「ロボットチルー」はフフシルの開けた地域で最大2キロメートルの操縦距離を実現し、傾斜や段差、ぬかるんだ湿地などの障害を比較的余裕をもってクリアした。さらにチルーの群れにうまく溶け込み、近距離での観察調査や無干渉撮影を行うことに成功したことにより、車両や人間によるチルーへの干渉や驚かせることを避けられたという。(提供/人民網日本語版・編集/ES)
Record China
2025/8/18
Record China
2025/8/18
Record China
2025/8/18
Record China
2025/8/18
Record Korea
2025/8/17
Record China
2025/8/17