【観察眼】歴史は「ブラックボックス」に眠らない、日本敗戦80年に考える

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今日は日本の降伏から80周年の日に当たる。

今日は日本の降伏から80周年の日に当たる。日本では、多くの人が歴史の真実を振り返ることを避けている。夏休みの日本映画界では、第二次世界大戦を題材とした作品が複数公開されているが、日本こそが戦争を起こした国だという事実はそろって忘れ去られ、一方的に「戦争被害」を強調し、自身が受けた痛みに浸るばかりだ。実際には、日本が他国に対して行った残酷な殺戮や狂気の略奪は、それ以上に大勢の人々に深い傷を与えている。

しかし、歴史の真実を記録する「ブラックボックス」は今もそこにある。それを歪め、改ざんし、意図的に忘れようとしても、この「ブラックボックス」は開かれるべきものだ。

この「ブラックボックス」を開き、歴史の真実に向き合おうとする人は多くない。その一人が日本の参議院議員・山添拓氏だ。山添氏は今年春、参議院予算委員会で旧日本軍731部隊の人体実験に関する史料を提示し、日本政府に対し歴史を直視し、事実を認めるよう促した。日本の『しんぶん赤旗』はこれについて、「政府の欺瞞(ぎまん)を暴き、歴史に向き合って事実を認めるよう迫った」と報道している。41歳の若手議員である山添氏は、国会で孤軍奮闘し、論戦を繰り広げる中で、日本の政治家として歴史に向き合うべき姿勢を示した。

明治学院大学国際平和研究所の研究員・松野誠也氏(51歳)は、高校時代から旧日本軍の毒ガス戦の歴史に関心を寄せ、成人後は毒ガス戦研究の第一人者である吉見義明氏と共に『毒ガス戦関係資料Ⅱ』を編纂した。その後も松野氏は中国を侵略した旧日本軍の罪の研究に取り組んでいる。最近、彼が広東省の公文書館に寄贈した資料には、1938年に旧日本軍第18師団が広東を侵略した際の罪行写真集(1939年に旧日本軍が出版)や、同師団が1939〜1942年に華南地区で行った侵略の記録写真集(1942年に旧日本軍が出版)が含まれている。これらの歴史資料はまさに広東版『南京写真館』といえるもので、旧日本軍の攻撃作戦や町の占領などの様子を鮮明に記録しており、その侵略行為を直接照明する資料といえる。

77歳の竹上勝利氏は、父の遺品から1644部隊の写真を発見し、細菌戦研究専門家で滋賀医科大学名誉教授の西山勝夫氏と共に中国侵略日本軍「栄1644部隊」の名簿を発表し、兵士387人が細菌戦に関与していた事実を明らかにした。

95歳の元731部隊「少年隊」隊員である清水英男氏は昨年(2024年)、自らがかつて所属していた731部隊の旧跡を訪れ、「謝罪と不戦平和の碑」の前で謝罪と懺悔を行った。清水氏の証言は、731部隊の罪行に関する完全な証拠のつながりをさらに強固なものとした。

このように、政治家から戦争体験者、学者まで、さまざまな立場の人々が異なる角度からこの歴史に向き合っている。たとえ「目をそらし続ける人々」から孤立しようとも、彼らはなお、より多くの人々に歴史を知ってもらおうとしている。戦争の悲劇の再発は、歴史を直視することでしか防げない。

この「ブラックボックス」には歴史の真実が客観的に記録されている。それは「パンドラの箱」ではない。歴史の真実は、より多くの人々の目に触れられるべきものである。山添氏が言うように、「歴史を直視できない政府に未来を期待する資格はない」のだ。もし、自国が犯した過ちを正しく認識できなければ、未来に再び過ちを犯すことを防ぐことはできない。何十年が経とうと、百年以上が経とうとも、事実に基づいた謝罪とその姿勢は常に必要なのである。(提供/CRI

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