カレーを中国の国民食に、ハウス食品・平湖工場の取り組み

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ハウス食品の平湖工場はカレーを中国の国民食にすべく取り組んでいます。

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浙江省・平湖市にある「中日(平湖)産業協力パーク」は、2015年に浙江省唯一の日系企業特化型産業園として設立され、現在は130社以上が進出する同省最大の日系企業集積地に成長しました。園内の2024年の工業生産額は196億元(約3900億円)に達し、企業誘致型から国際的ビジネス環境の整備へと方針を転換しています。

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同園で事業を展開する代表的企業の一つ、浙江ハウス食品有限公司は、ハウス食品(中国)投資有限公司の傘下で2018年に設立された平湖工場を主力拠点として運営しています。

中央広播電視総台(チャイナ・メディア・グループ/CMG)日本語部が8月12日、同社を取材しました。

当日、上海から現地を訪れていたハウス食品(中国)投資有限公司の宮戸洋之董事長は取材に対し、同社が中国国内で運営する上海・大連・浙江平湖の3工場のうち、現在の主力は平湖工場であると説明しました。平湖工場では、中国国内で流通する同社商品の約70~75%を生産し、供給体制の中核を担っているとしています。また、上海に近く華東エリア全域を効率的にカバーできる地理的優位性を持ち、南方市場への拡大においても安定的かつ効率的な供給が可能であるとして、その立地を高く評価しました。


同社は20年前に中国向けにローカライズした「バーモントカレー」を発売し、日本の味をベースに中国人の嗜好に合わせて食べやすさを追求してきました。近年は日本の専門店風の本格的な味わいを持つ「咖王咖喱(ガオウカレー)」にも注力し、辛さのバリエーションを拡充しています。中でも激辛商品は「日本の一番辛いカレーよりも辛い」として、四川省の消費者からも好評だということです。同社は「カレーを中国の国民食に」をスローガンに掲げており、宮戸董事長は「麺料理や火鍋など、中国の伝統料理にカレー味を取り入れ、新たな食文化を創造したい」と意気込みを語りました。

浙江ハウス食品有限公司の蛯原武弘総経理は、製品供給に加えて地域社会への貢献にも力を入れています。これまで同社は工場見学や試食イベントを行ってきましたが、今年7月には新たな試みとして、工場見学に調理体験と試食を組み合わせた子ども向けの食育イベントを初めて実施しました。定員は約30人で、夏休みの期間に合わせて企画。8月にも1回実施し、今月中にさらに2回(23日と26日)の開催を予定しています。


この取り組みは、平湖市栄養学会と平湖市科学普及センターの呼びかけで実現し、地元の子どもたちが参加しています。中には人生で初めてカレーを口にする子どももおり、蛯原総経理は「満面の笑みを見て、この活動を続けたいと強く思った」と語ります。評判も上々で、今後は毎年夏休みに継続していく方針です。イベントにはヤクルト(中国)投資有限公司も協力しており、地域の企業が連携して食文化の普及に取り組む形となっています。

さらに蛯原総経理は、中日(平湖)産業協力パークの投資優遇策や現地支援体制の充実を高く評価しました。その上で、「段階的な投資を進め、昨年第三段階を完了した」と述べ、工場にソーラーパネルを設置するなど環境対策にも積極的に取り組んでいると説明しました。

平湖に拠点を置く強みとして、蛯原総経理は「上海まで車で1時間、杭州まで高速鉄道で30分とアクセスが良く、物流面でも従業員の生活面でも利便性が高い」と強調しました。

このように、戦略的な立地と地方政府の手厚い支援を背景に、平湖市では日系企業の成長が加速しています。産業クラスターとしての機能もさらに強化され、今後の発展が期待されています。(提供/CRI

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