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中国の四大避暑地の一つ、浙江省湖州市徳清県の緑豊かな高地「莫干山」。かつては貧困村だったこの地域は、今や中〜高級宿泊施設が800軒以上集まる人気リゾートへと変貌しました。写真はネイキッド・キャッスル。
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中国の四大避暑地の一つ、浙江省湖州市徳清県の緑豊かな高地「莫干山(ばくかんざん)」。かつては貧困村だったこの地域は、今や中〜高級宿泊施設が800軒以上集まる人気リゾートへと変貌し、フランス、イギリス、オランダ、韓国など18カ国からの投資を呼び込んでいます。
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その象徴的存在が、中国のホテルチェーン「ネイキッド・リトリーツ(naked Retreats)」が手がける「裸心堡(ネイキッド・キャッスル)」です。1910年にイギリス人医師が建てた英国風別荘を同社が買い取り、2013年から約4年をかけて欧州風のラグジュアリーリゾートへと改装しました。
宿泊費は一泊2500〜1万5000元(約5万〜30万円)と高額ながら、多くの旅行客が訪れ、「中国で最も収益性の高いリゾート」の一つに数えられています。
同社で江蘇・浙江・上海エリアを統括するマルコ・ミリツァー総経理は、中国経済の成長と共に高級ホテル市場も拡大し、国際ブランドの進出が相次いだことを振り返り、自身も2007年の初訪中で莫干山の風景と文化に魅了され、開発プロジェクトに参加したと語ります。
同氏によれば、裸心堡は地元の雇用創出や、農産品を生かした商品開発、村で行われるイベントのスポンサー活動などを通じ、地域と持続可能な協力関係を築いているとのこと。「今年は天候にも恵まれ、特に家族連れの予約が昨年より明らかに増えている」とし、中国の高級リゾート市場は依然として大きな可能性を秘めていると強調しました。
もう一つの高級宿泊施設「莫山旅館(Mocun Resort)」は、2006年にフランス人クリストフ・ペレス氏が茶畑を買い取り、南フランス様式に中国要素を取り入れた「フレンチ・マウンテン・リトリート」として開業したのが始まりです。白壁と黒瓦が映える建物は、茶畑とバラ園に囲まれ、田園の美しさを引き立てています。
現在は上海の実業家がオーナーを務め、改修を経て現在の形になりました。責任者の馬暉氏は前オーナー時代から運営に携わり、若い宿泊客の増加に合わせて内装や照明を見直すなど、時代に合わせた改善を続けていると話します。宿泊料金は2000〜5000元(約4万〜10万円)ながら、取材日も満室で客室の撮影はできませんでした。「高級リゾートを求める層は常に一定数存在する」と馬氏は市場に自信を示します。
また、莫干山では幅広い層に人気の新スポットも登場しました。
今年4月にオープンした「地心珈琲」は、天然鍾乳洞に構える洞窟カフェです。入場料の68元(約1360円)にはドリンク1杯が含まれ、コーヒーを片手に鍾乳洞を探検しながら自由に休憩できます。展望台や光のアートが設置され、写真映えスポットとしても話題で、近年中国でトレンドとなりつつある農村部の個性派カフェ「村カフェ」の新たなモデルケースともいわれています。
創業者の牟琳氏によると、オープン直後から小紅書(RedNote)などのSNSでも話題になり、猛暑の中でも1日約1000人が訪れているとのこと。来店客は「莫干山は本当に素敵な場所。景色に心が癒やされ、宿舎施設もたくさんあり、このような洞窟探検が体験できるカフェまである。夏の避暑地に最高の場所だ」と絶賛しました。(提供/CRI)
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