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中国メディアの瀟湘晨報は4日、中国の高速鉄道の障害者専用座席に健常者が座り、車椅子の乗客が座席を利用できない状況が発生していたと報じた。
中国メディアの瀟湘晨報は4日、中国の高速鉄道の障害者専用座席に健常者が座り、車椅子の乗客が座席を利用できない状況が発生していたと報じた。
記事によると、70代の男性・徐(シュー)さんは今年7月、鉄道プラットフォーム「12306」のアプリで、深セン北駅から武漢までの高速鉄道のチケットを出発3日前に購入した。アカウントには普段、車椅子生活であることが登録されており、購入時に「障害者席を自動で割り当てますか?」との表示が出たため、徐さんは「はい」を選択した。
7月21日、徐さんは妻とともに深セン北駅に向かい、駅係員に案内されて乗車。ところが、割り当てられた10号車にはバリアフリー設備がなく、座席は車両中央の一般席で車椅子が通れるスペースもなかった。乗務員に相談すると、12号車の通路部分に案内された。
12号車の最前列5席は障害者専用座席で、車椅子も置ける広さがある。しかし、その5席にはいずれも健常者が座っており、乗務員が席の交換を求めても誰も応じてくれなかったという。そのため、徐さんは同じく座席を確保できなかった別の車椅子利用者と共に、車椅子に乗ったまま障害者専用席の前の通路で過ごすしかなかった。
2人がやや通路をふさぐような形になっていたため、荷物を持った乗客が通るたびに気まずい思いをした。車内販売のカートも通ることができなかったという。徐さんは「4時間(車椅子に)座りっぱなしで本当に辛かった。体を浮かせるようにしてずっと緊張していたため休めなかった。もう一人の人は河南まで乗る予定で、彼の方がさらに辛そうだった」と語った。
徐さんが12306に苦情を申し立てると、数日後、担当者から「他の障害者が先に車椅子用の座席を購入していたが、キャンセル後に自動的に一般乗客に割り当てられ、確保できなかった可能性がある」との連絡があった。しかし徐さんは「仮にそうでも、障害者席は引き続き優先的に車椅子利用者に割り当てられるべき。一般の乗客にそのまま売るのはおかしい」と主張した。
瀟湘晨報の記者が12306に問い合わせると、「夏休み期間中で輸送能力が逼迫しており、障害者用の座席がすでに埋まっていたため、(徐さんが)他の座席に割り当てられた可能性がある」と説明。さらに質問を重ねると「問題は記録済みで、関連部門が調査と確認を行う」とだけ返答した。
また、管轄の鄭州市の鉄道当局に問い合わせると、担当者は「障害者専用席はキャンセルされた場合でも、まず障害者に優先的に割り当てるべきであり、徐さんの意見はもっとも。上層部に意見として報告する」としつつ、「これはシステム上の問題であり、これ以上の説明はできない」と回答したという。(翻訳・編集/北田)
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