「鬼滅の刃」無限城編が大ヒット、スタジオジブリは困難な挑戦に直面?―中国メディア

Record China    2025年8月4日(月) 22時0分
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1日、中国メディアの遊民星空は「劇場版『鬼滅の刃』無限城編によって宮崎駿監督の次回作は困難な挑戦に直面する」と題した記事を掲載した。写真は鬼滅の刃。

2025年8月1日、中国メディアの遊民星空は「劇場版『鬼滅の刃』無限城編によって宮崎駿監督の次回作は困難な挑戦に直面する」と題した記事を掲載した。

記事はまず、「宮崎駿監督の映画は常に独自の世界観を持ち、長年にわたりアニメ映画の金字塔として存在してきた。その没入感と独創性により、他の作品と比較されることはまれであったが、劇場版『鬼滅の刃』無限列車編の公開以降、劇場アニメ業界には大きな変化が生じ、その流れはさらに勢いを増している。劇場版『鬼滅の刃』無限城編 第一章 猗窩座再来は、スタジオジブリ作品が想定していなかった新たな競争相手となる可能性がある」と述べた。

続けて、「20年公開の劇場版『鬼滅の刃』無限列車編は全世界で5億ドル(約738億5000万円)を超える興行収入を記録し、アニメ業界に衝撃を与えた。これは数々の興行収入記録を塗り替え、ついには宮崎監督の『千と千尋の神隠し』を超えて、日本の歴代興行収入第1位の映画となった。これは『鬼滅の刃』がテレビアニメだけでなく、アニメ映画の分野においても確固たる地位を築いたことの証明であった」と説明した。

その上で、「劇場版『鬼滅の刃』無限城編 第一章 猗窩座再来は、すでに日本で公開されており、公開10日間で観客動員910万4483人、興行収入128億7217万6700円を突破。これは、劇場版『鬼滅の刃』無限列車編の公開10日間時点の興行収入107億5423万2550円を上回るペースであり、さらなる記録更新への期待が高まっている」と紹介した。

記事は、「『鬼滅の刃』の圧倒的な成功に対し、スタジオジブリ共同創業者でありプロデューサーの鈴木敏夫氏は、フジテレビのトーク番組『ボクらの時代』で、宮崎監督とのやりとりを振り返っている。鈴木氏が『鬼滅の刃』の内容を簡単に説明したところ、宮崎監督はこういう作品は成功するとし、『鬼滅の刃』が自分のライバルになりうる存在だと語ったそうだ」と言及した。

また、「宮崎監督の作品は長い年月の中で評価されてきた名作であり、単なる興行収入では計り知れない価値を持っている。一方、劇場版『鬼滅の刃』無限城編 第一章 猗窩座再来は商業的なアクション映画であり、その商業的成功は、宮崎監督にさえ到達しがたいものかもしれない。しかし、ジブリ作品に宿る深い感情表現と、時代を超えて輝きを放つアニメーションの美学は、いまだに他の追随を許していない」と論じた。

ただし、「現在ジブリ作品は急速に進化するアニメ業界の中で、確固たる地位を維持するという課題に直面している。もはや競争は新海誠監督との一騎打ちではなく、劇場市場の主導権をめぐる戦いへと移りつつある。芸術としての純粋性が重視されているとはいえ、宮崎監督には、視覚的インパクトを求める現代の観客に対して、影響力を保ち続けることが求められている」と指摘した。

そして、「劇場版『鬼滅の刃』無限城編の物語はまだ始まったばかりであり、今後さらに2作の続編が控えている。完結編となる映画は、アニメ業界にかつてないほどの大きな変革をもたらすことになるだろう。宮崎監督は流行や数字に支配されることを嫌うかもしれないが、ジブリ作品は初心を守りながらも新たな成長を模索する必要があるかもしれない」と結んだ。

これに対して中国のネットユーザーからは「宮崎監督の映画は何歳になっても繰り返し見られる。観客としては、これが一番大事なこと」「ファストフード系アニメが、ちゃんとしたフルコース料理に張り合おうとするのは、さすがに無理がある」「『鬼滅の刃』は深みがない。面白いっていうのは否定しないけど、内容の深さとかテーマ性ではやっぱり弱い」との意見が寄せられた。

一方で、「作風が全然違うよね」「同じアニメでも、全然別ジャンルだと思う」「商業映画とアート映画を比べてるみたいな感じだよね」「同じ土俵で比べるものじゃないし、面白ければそれでいいでしょ」「映画にもストーリー重視の作品とアクション重視の作品があるし、それぞれに良さがあるよ」などと、作品の個性を尊重すべきとの声も寄せられた。(翻訳・編集/岩田)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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