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台湾メディアの自由時報は4日、中国で公開された映画「南京照相館(南京写真館)」について、中国当局が力を入れて推しているが、ネットユーザーからは「仇日」を吹聴する内容だとの指摘も出ていると報じた。
台湾メディアの自由時報は4日、中国で公開され大ヒットを記録している映画「南京照相館(南京写真館)」について、中国当局が力を入れて推しているが、ネットユーザーからは「仇日」を吹聴する内容だとの指摘も出ていると報じた。
記事はまず、「中国は今年、抗日戦争勝利80周年を盛大に祝っており、政府主導による抗日戦争・愛国映画が相次いで公開されている」と言及。「7月25日に公開された『南京写真館』は1937年に日本軍が南京で犯した“凄惨な罪行”を描いたもので、中国での興行収入は公開から8日ですでに10億元(約200億円)を突破し、官製メディアによる大々的な宣伝も行われている」と伝えた。
その上で、「この映画は『実際の歴史的事件に基づく』と称されている」とし、その内容について「1937年12月に日本軍が南京を占領した際の出来事を描いている。当時15歳だった少年・羅進(ルオ・ジン)は南京のある写真館の見習いであり、1人の日本兵が持ち込んだ2本のフィルムを現像している最中に、偶然日本軍の暴行を記録した写真を発見する。それらには、虐殺、強姦(ごうかん)、略奪などの様子が写されていた」というものだと紹介した。
そして、「中国国営メディアは『彼は命の危険を冒して数十枚の写真を保管し、その中から16枚を選び、1冊のアルバムにまとめた』としている。このアルバムは1946年2月に行われた『南京裁判』において重要な証拠として活用された。現在、このアルバムは江蘇省の省都・南京にある中国第二歴史档案館に所蔵されているとのことだ」と説明した。
また、この映画の反響については、上映終了後に若い母親が娘に「日本人を殺さなければならない」「日本人がどれほど残酷かわかったでしょう?」と問いかけ、娘が泣きながら「分かった」と答えていたという証言がX(旧ツイッター)でも紹介され、物議を醸したと説明。また、中国国営メディアでも、「同映画を見た中国の9歳の男児が自宅で大切にしていた日本の漫画を自ら破り捨てた」との内容が報じられていると紹介した。
記事は、SNS上で同作品について「日本への憎悪をあおっている」との指摘も出ていると言及。一方で、中国官製メディアは「ネットユーザーたちが歴史的な記憶を『憎悪教育』だと汚している」とこれに反論し、「同作品は重要な反人種主義の芸術作品」「侵略者を『許す』または『理解する』という従来の枠組みを超えたもの」などと主張したことを伝えた。そして、この「主張」からほどなくして、江蘇省蘇州市で日本人母子が襲撃される事件が発生したことを併せて伝えている。(翻訳・編集/北田)
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