2025年7月31日、極目新聞は遼寧省で10代前半とみられる少年ら3人が駐車場に停めてあったベンツ車を盗み100キロ余り走行して乗り捨てたと報じた。

記事は、遼寧省鞍山市に住む王（ワン）さんがこのほど、「ベンツの新車を盗まれた」とする動画をネット上で配信して注目を集めたと紹介。王さんが31日に極目新聞の取材に応じ「27日午前5時ごろ、自宅から釣りに出かけようとしたところ、自宅付近の青空駐車場に停めていたトヨタ車の中から現金300元（約6000円）やタバコ、そしてベンツのキーが盗まれている事に気づいた。慌てて反対側の駐車場に停めてあったベンツを見に行ったが、すでになくなっていた」と語ったことを伝えた。

王さんによると、金品を盗まれたトヨタ車は1カ月前に購入したばかりのもので、乗り去られたベンツ車は2020年に50万元（約1000万円）支払って購入したものだという。ベンツには自動ロック機能が付いていたため、トヨタ車を運転した際についロックをかけることを忘れてしまったとのことだ。

王さんは直ちに警察に通報して被害届を出した。防犯カメラには27日未明に背丈の小さい男3人が駐車場にあった車のドアが開かないかを確認して回る様子が写っていた。3人は王さんの車にロックがかかっていないことに気づき、ベンツのキーを含む車内の物品を盗むとともに、キーを作動させて反応したベンツ車を見つけると、これに乗って現場を去ったことが明らかになった。

翌28日に警察官から王さんに「盗まれたベンツ車が現場から100キロ余り離れた同省営口市の高架橋下で見つかった」との連絡があった。ガソリンを使い切って乗り捨てたものとみられ、車は幸いバンパーにかすり傷がついた程度で無事だったという。修理代は安くて済んだものの、キーの再発行代として約6000元（約12万円）がかかると王さんは語っている。

記事は、30日に王さんが警察に事件の進展を問い合わせたところ、3人のうち2人の身柄を確保したことが明らかになったと紹介。2人の年齢は13〜14歳の未成年とみられるとのことで、残りの1人についてはなおも行方を追っていると伝えた。（編集・翻訳/川尻）