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大連のアップル直営店「百年城店」が閉店する。
大連のアップル直営店「百年城店」が閉店する。ファーウェイ(華為技術)が中国のスマートフォン市場で首位に返り咲く一方、アップルはシェア5位へ後退。こうした中、閉店と出店を同時進行させるアップルの一挙手一投足に注目が集まっている。
アップル中国の公式サイトによると、大連市にある直営店「百年城店」が8月9日午後8時をもって営業を終了するという。同店は2015年10月24日に大連初、遼寧省で2番目のアップル直営店として開業し、約10年にわたり営業を続けてきた。閉店後、大連市内のアップルストアは「恒隆広場店」の1店舗のみとなる。
閉店の理由は明らかにされていないが、店舗が入居する百年城ショッピングセンターの客足が近年大幅に減少していること、店舗デザインがアップルの最新基準に適合しなくなったことが一因とみられている。百年城は大連の商業中心地「青泥窪橋商店街」に位置し、大連市政100周年を記念して建設された。1999年の開業当初は同市最大級のショッピングモールとして注目を集めた。
米市場調査会社IDCがまとめた25年第2四半期の中国スマートフォン市場レポートによると、ファーウェイが18.1%のシェアで首位に再浮上した。一方、アップルの中国市場におけるシェアは5位に後退している。
この市場シェアの変化は中国の消費者の購買行動や嗜好の変化を反映している。ファーウェイの躍進は同社の技術革新と中国市場への深い理解、そして国産ブランドへの支持拡大を示している。アップルにとって中国は重要な市場であり続けているが、競争環境の激化により従来の優位性を維持するのが困難になっている。
今回の大連・百年城店の閉鎖は、コロナ禍に見られた一時的な営業停止や移転とは異なり、営業終了として正式に発表された。そのため、SNS上では中国初の直営店閉鎖として大きな話題を呼んでいる。
過去の事例では、20年に北京・三里屯太古里6号楼にあった直営店を閉鎖した際、アップルは近隣により大規模で刷新された新店舗をオープンし、没入型体験を重視した新たな空間へシフトさせていた。
今回は百年城店の閉店と前後して、深セン市宝安区に新たな直営店「前海壹方城店」を8月16日にオープンすると発表している。これにより、深セン市内のアップル直営店は既存の「益田假日店」「羅湖万象城店」と合わせて3店舗体制となる。
現在、中国本土にあるアップル直営店は49店舗(未開業の前海壹方城店を含む)。都市別では最多が上海の8店舗、続いて北京と広東省(広州、深セン)がそれぞれ5店舗、江蘇省(南京、無錫、蘇州)が5店舗、浙江省(杭州、寧波、温州)が4店舗、遼寧省(大連、瀋陽)が4店舗となっている。
この出店戦略は中国の経済発展レベルと地域ごとの消費力を反映したもので、一線都市と主要な二線都市に集中しているのが特徴だ。大連百年城店が閉店すると、遼寧省の店舗数は3店舗に減少するが、全国での総店舗数は維持される見通しだ。アップルは今後も中国市場の動向を注視しつつ、効率性と収益性を重視した店舗ネットワークの最適化と刷新を進めていくものと目されている。(提供/邦人NAVI-WeChat公式アカウント・編集/耕雲)
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