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ギャンツェ・チベット絨毯の織り技術とシャンパ・チベット劇が伝統と現代的要素を融合させながら新たな発展を遂げています。
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チベット自治区には、伝統工芸、舞踊、演劇、美術など、さまざまな無形文化財が根付いています。これらは、中華民族の伝統文化の宝庫に咲く一輪の花のような存在です。
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近年、その代表例として、ギャンツェ・チベット絨毯(江孜藏毯)の織り技術と、シャンパ・チベット劇(湘巴蔵劇)が、伝統と現代的要素を融合させながら、新たな発展を遂げています。
「チベット絨毯の故郷」と呼ばれる、シガツェ市(日喀則市)ギャンツェ県(江孜県)では、中国の国家級無形文化遺産に指定されている「チベット族の絨毯織り技術」が、現代科学によるイノベーションを実現させています。現地企業の責任者・旦增称来さん率いる開発チームが完成させた「3Dチベット絨毯」技術です。デジタル図面と7色のグラデーション染色技法を用いることで、ポタラ宮など伝統的な模様に立体感のある視覚効果を与えることに成功しました。
旦增称来さんは、もともとは公務員でしたが、故郷の絨毯産業の振興のために、安定した職を捨てて現在の会社に転職しました。「伝統の織り技術を守りながら、千年の歴史を持つ絨毯を科学の力で現代の生活に溶け込ませたい」と夢を語ります。
現在、同社はアートタペストリーやヨガマットなど8つのカテゴリーの製品を展開し、年間売上高は100万元(約2000万円)を超えました。「企業+協同組合」のモデルを通じて27人の雇用を創出し、一人あたりの年収を6万元(約120万円)増加させたほか、貧困家庭への配当金は累計85万元(約1700万円)に達しました。「今後3年でさらに雇用を拡大し、地元で技術を受け継ぐ人を増やしたい」と、旦增称来さんは意欲を示しました。
一方、同じシガツェ市に属するナムリン県(南木林県)では、600年の歴史を持つシャンパ・チベット劇が力強く息づいています。最近開催された無形文化遺産公演では、「智美更登」などの古典演目が大勢の観客を魅了しました。
国家級伝承者で76歳の次仁多吉さんは、現在は舞台裏で後進の育成に力を注ぎ、すでに5人の弟子が独立して公演をできるまでに成長しました。同県には、14人の伝承者と30の民間チベット劇団が活動し、確かな伝承システムが構築されています。
また、県内に無形文化遺産伝習基地では、学校や地域に無形文化財を普及させ、古来の芸術を「現代に生きる」ものにする取り組みが続いています。
劇団の団長を務める辺点旺久さんは、「観客の支持がある限り、チベット劇は永遠に生き続ける」と語りました。
ギャンツェ・チベット絨毯はトルコ、ペルシャと並び「世界三大絨毯」の一つとされ、シャンパ・チベット劇は絨毯技術とともに2006年に中国の国家級無形文化遺産の第一陣に登録されました。
この二つの技術の保護は、チベットの無形文化財の創造的な継承と発展を体現する好例となっています。(提供/CRI)
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