2025年7月28日、韓国・毎日経済は「韓国の観光地に広がるぼったくり価格により、韓国人観光客の国内旅行離れが加速している」と伝えた。

記事によると、韓国で過去5年間に寄せられた観光地におけるぼったくり価格に関する被害申告件数は計155件に上った。24年には被害申告件数が50件に達し、ここ数年でぼったくり行為はより深刻になっているという。

ぼったくり価格問題は地域を問わず、韓国の全国各地で発生している。済州島の場合、24年の観光実態調査で全体的な満足度は5点中4点を上回っていたが、旅行費用に対する満足度はわずか2．93点にとどまり、ぼったくり価格が旅行者の足を遠のかせる最大の原因になっていると指摘されている。

「自然の楽園」とされる鬱陵島でもぼったくり被害は発生している。ある旅行系ユーチューバーは最近、鬱陵島の飲食店での被害を告発する動画を投稿した。動画によると、豚の焼肉1人前（120グラム）を1万5000ウォン（約1600円）で注文したところ、7割以上が脂身の肉が提供された。また、交換の要求に対し店主は「鬱陵島の豚肉はこういうものだ」として応じず、視聴者の怒りを買ったという。

こうしたぼったくり行為への不満は、外国人観光客からも噴出している。韓国観光公社の調査によると、昨年寄せられた苦情件数は1543件で、前年（902件）比71．1％増加した。そのうち外国人観光客によるものは1433件で全体の92．9％を占めた。内容別で最多はショッピング関係（306件）で、2位以下にはタクシー関係、宿泊関係、飲食関係、空港関係が続き、ほとんどが料金に関するものだったという。

記事は「こうした状況では必然的に、韓国国民の間では『同じお金をかけるなら海外で使いたい』と考える人が増え、外国人観光客の間では再訪率が低下し、観光の悪循環が起きる」と指摘した。

最大野党「国民の力」関係者は「ぼったくり価格が韓国国民を海外へ追いやっている現状だけは食い止めなければならない。政府も対策に一層力を入れるべきだ」と強調したという。

この記事を見た韓国のネットユーザーからは「ぼったくりがなくならないのは処罰が甘いから。営業停止や罰金処分を命じて管理したらすぐになくなる」「鬱陵島旅行をボイコットしよう。そうすれば反省するはず」「1回目の摘発で営業停止処分、2回目で廃業処分にすればいい」「鬱陵島だけではなく、全国的に夏休みシーズンのぼったくりを厳しく取り締まってほしい。多少の値上げは理解できるけど、あまりにひど過ぎる。観光業界は『どうしてみんな海外に行くのか』と嘆いてばかりいないで、韓国国民の心をつかむ努力をしないと」「5年間で155件？そんなわけがない。ちゃんと調査したら少なくとも10倍以上に上るはず」など批判的な声が多数寄せられている。（翻訳・編集/堂本）