中国の対米レアアース輸出が回復―独メディア

Record China    2025年7月22日(火) 18時0分

拡大

21日、独ドイチェ・ヴェレは、中国が米国向けのレアアース輸出を増やしつつあると報じた。

2025年7月21日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、中国が米国向けのレアアース輸出を増やしつつあると報じた。

記事は、中国税関総署が20日に発表したデータで、6月のレアアース磁石輸出量が3188トンで5月の2.6倍に増加し、特に対米レアアース輸出量が353トンと5月の7倍以上に達したことを紹介。米中両国の貿易交渉が合意に達して以降、重要鉱物の貿易が急速に回復しつつあることが明らかになったと伝えた。

また、中国商務部が先日「条件を満たすと規制対象品の輸出申請について、法に基づき審査する」姿勢を示したほか、米国のラトニック商務長官も中国が対米レアアース輸出再開に同意したと述べ、米国側も報復措置を解除する用意があることを明かしたと紹介している。

そして、米半導体大手NVIDIA(エヌビディア)も先日「H20人工知能(AI)チップの対中輸出再開について、米国政府の保証を得た」と述べ、最先端AIチップの中国向けダウングレード版として開発されるも4月に輸出が禁止されていたH20チップの輸出が解禁されることになったことを伝えた。

一方で、「米国は中国がレアアース輸出規制を緩める約束をしたと言っているが、中国がなおもレアアースの規制を強化することを示すシグナルもあることに留意すべき」と指摘。中国政府が関連企業に対して内密に輸出割当量を通知するにとどまり、レアアースの採掘・精錬割当量を公開していないこと、中国国家安全保障部が「レアアース製品の密輸や窃取を狙った外国人スパイ」に対する警戒を強めることを示す文書を発表したことなどを挙げた。

記事は、中国が引き続きレアアースの主導権を握る中で欧米が自主調達による対中依存低減の道を探っているとし、今月中旬には米国防総省が民間企業と異例のパートナーシップ契約を結び、レアアースの採掘・精製・製造を行うMPマテリアルズの株式を4億ドル(約590億円)分取得して筆頭株主となることが発表されたと紹介。国防工業に用いるレアアースを保証価格で調達する体制を整えたことを伝えた。

また、米中首脳会談の可能性について言及。今月11日にルビオ国務長官が王毅(ワン・イー)外相との会談後に「中国側はトランプ大統領を習近平(シー・ジンピン)主席との会談に招待した」とコメントしたことを挙げ、10月30日に韓国で行われるアジア太平洋経済協力会議(APEC)サミット開催に先立ってトランプ大統領が中国を訪問するか、APECサミット会期中に実現するかもしれないとした。(編集・翻訳/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

noteに華流エンタメ情報を配信中!詳しくはこちら


   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携