砂丘での生態系の改善と農業開発が両立―チベット・ダナン県

CRI online    2025年7月21日(月) 15時40分

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チベット自治区では近年、生態環境の保護と建設に力が入れられています。

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チベット自治区では近年、生態環境の保護と建設に力が入れられています。同自治区のダナン県(扎囊県)では、豊富な日照資源や工業汚染がないという利点、さらに便利な交通条件を活用して、生態農業と砂地の管理を推進しています。かつて荒れ果てていた砂丘は、今では肥沃な農地へと変わりつつあります。

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ダナン県は砂丘地帯にあり、以前は荒地が広がり生態環境は貧弱でした。しかし現在では、科学的な管理と生態農業の開発により、この地域の砂地に新たな命が吹き込まれています。農業会社の緑之源農業科技は華中農業大学、湖南農業大学などの研究機関と協力して6つの科学研究プロジェクトを実施し、「雅蔵アスパラガス」「雅蔵トマト」「雅蔵唐辛子」など、高原の砂地環境に適した優良品種の選び出しに成功しました。


緑之源農業科技の市場部責任者の喻瑩氏は、「チベットの地元の発酵させた家畜のし尿などの有機肥料を利用して、砂地を農作物の栽培に適した土壌に改良しています。特にアスパラガスは栄養価が高く、しかも根が発達するために、経済価値と砂漠固定の両面の効果があり、重点的に栽培しています」と述べました。同社は6年間の努力により、1200ムー(約80ヘクタール)以上の砂地を改良しました。流動する砂丘は耕作可能な砂性土壌へと変化しています。喻氏は「将来的には、土壌がさらに肥沃になり、自由に耕作できる農地になるでしょう」と期待を語りました。


チベットでは生態農業を推進する一方で、生態修復プロジェクトも積極的に進められています。「蔵草植物種苗繁殖基地」は、露出した砂地に対して砂防柵の設置や地元の砂地植物の栽培などを行い、砂地の流動を有効に抑制しています。このことで、2017年から現在までに累計で約2万2000ムー(約1467ヘクタール)の砂地が修復されました。


蔵草基地の田春雨総経理によると、チベットでは一部の在来植物の種子が退化する問題が発生しているために、同社は種子資源の収集と保護、繁殖に取り組んでいます。現在までに58種類の地元植物の栽培が可能になり、今後は適応性育種と普及を通じて、チベット高原の生態修復と植物資源の開発利用をさらに推進するとのことです。


また、ダナン県は近くに沢貢高速道路が通っており、ラサ・クンガ空港、ラサ市、ロカ市(山南市)からも近いなど交通の便が良いため、生態農業と砂地管理のための条件はさらに有利です。科学技術の支援と産業モデルの絶え間ない改善により、かつての荒れ地は徐々に緑地へと変わり、生態系を豊かにすることと経済面の利益を得ることの両立が実現しています。


チベット自治区の生態管理の取り組みは、地域の環境を改善するだけでなく、高原地域の持続可能な発展のための道を模索するものでもあります。今後は技術の一層の普及により、より多くの砂地が肥沃な土地へと変わり、チベット自治区の農村振興と生態保護に新たな活力がもたらされると期待されています。(提供/CRI

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