2025年7月18日、韓国・ヘラルド経済によると、韓国の高校で学期試験の問題を盗みだそうとした生徒の親と教師が逮捕された。この生徒は学年トップの成績だったが、事件後に受けた期末試験では数学が40点という結果だった。

慶尚北道・安東の女子高で4日午前1時20分ごろ、生徒の母親と期間制教師（臨時教員）が校内に無断で進入し、期末試験の問題を持ち出そうとした。警備システムが作動したためそのまま逃走したが、翌日、警察に摘発されたという。

この期間制教師は、生徒が中学生だった20年から個人的に家庭教師をしており、生徒がこの高校に入学した23年はクラス担任だった。警察は期間制教師が23年から試験問題を盗み、この生徒の親に渡していたと見ている。

学校関係者らによると、生徒はほぼ毎回、学年トップの成績を収めていたが、今回の期末試験では数学が40点、倫理が80点だった。警察は生徒がこれまでも事前に問題用紙を見ていたと見て調べを進めている。生徒は「問題が同じなので何かおかしいとは思ったが、盗んでいたとは知らなかった」と供述しているという。

学校側は14日、この生徒について「過去の成績を全て0点とする」ことと、退学処分にすることを決めたという。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「たまたまこれが発覚しただけで、同じようなことは全国各地で起きていると思う」「子供のためという親のゆがんだ欲が、子供の人生を台無しにしてしまった。かわいそうに」「実力の伴わない子が不正を重ねていい大学に入っても順応できたかどうか。いつかはつまずく人生だった」「40点しか取れないんじゃ、答えを全部教えてあげても覚えられないんじゃない？」「40点じゃ数学の基礎もなってない程度の学力だろう。クラスメートも疑ってたんじゃないか」などのコメントが寄せられた。

また、「大学入試から内申点をなくして、学力テストだけにすべきだ」など、韓国の激しい受験競争を懸念する声も上がった。（翻訳・編集/麻江）