新型宇宙服やトレーニング機器、天舟9号の「宇宙宅配便」の中身とは?―中国

人民網日本語版    2025年7月15日(火) 21時30分

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宇宙貨物船「天舟9号」を搭載したキャリアロケット「長征7号遥10」が15日、中国の文昌航天発射場から打ち上げられた。

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宇宙貨物船「天舟9号」を搭載したキャリアロケット「長征7号遥10」が15日午前5時34分、中国の文昌航天発射場から打ち上げられた。約10分後、「天舟9号」は予定の軌道に入り、打ち上げは無事成功した。中央テレビニュースが伝えた。

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「天舟9号」は、中国の宇宙ステーションの応用・発展段階で量産された4番目の貨物船であり、有人宇宙船「神舟20号」および「神舟21号」の宇宙飛行士への物資輸送ミッションを担っている。

専門家によると、天舟9号は神舟20号および21号の宇宙飛行士に物資を輸送するミッションを担っており、その搭載物資の総重量は約6.5トンに及ぶ。これには宇宙飛行士用物資、宇宙ステーションシステムのプラットフォーム資材および宇宙応用システム、宇宙医学実験分野、宇宙技術試験分野の実験サンプルや装置・設備などが含まれ、積載量の多さが今回の天舟9号ミッションの重要な特徴となっている。


今回の「宇宙宅配便」には、新型の「飛天」船外活動用宇宙服が2着搭載された。それぞれD、Eと番号が付けられているこの2着は、設計の完成度を高め、長期的な視点も考慮するという指導思想に基づき、「飛天」船外活動用宇宙服DとEは、建造段階の活動用宇宙服の飛行検証を基に、着実に最適化・改良が実施され、地上および軌道上での服装データの蓄積と寿命評価が行われる。

中国宇宙飛行士科学研究訓練センターの尹鋭(イン・ルイ)氏は、「私たちの設計の改良と最適化の方針に基づき、これまでに21回の船外活動、延べ42人の宇宙飛行士が船外活動を行った。これらのデータと多数の地上実験検証をもとに、初めて船外活動用宇宙服の寿命評価体系を確立した」と述べた。

この寿命評価体系と性能改良により、「飛天」船外活動用宇宙服DとEは設計寿命および技術的状態が向上した。尹氏によると、従来の「3年間・15回の使用」から「4年間・20回の使用」へと進化した。

また、将来の有人月面探査ミッションで使用予定の新型月面着陸宇宙服「望宇」では、月面でのリアルタイム作業など、より多機能な運用が可能になる見込みだ。

さらに今回、天舟9号で運ばれる物資の中には、宇宙ステーションに新たに導入される設備も含まれている。中国宇宙飛行士科学研究訓練センターでは、その地上用プロトタイプを目にした。この装置は高さ1.7メートル、幅1メートル、重量約130キログラム。専門家によると、この設備は「コア筋肉トレーニング装置」と呼ばれ、実験モジュール「問天」の壁面に設置される予定だ。

同センターの許志(シュー・ジー)氏によると、宇宙ステーションのミッションが進むにつれ、長期間の滞在が一般化していく。長期の無重力環境は筋萎縮や心血管機能の低下など、宇宙飛行士の健康に影響を与える。現在すでに宇宙ランニングマシン、宇宙自転車、微小重力下での抵抗トレーニング装置などを配備しているが、今後の長期飛行を見据え、コア筋肉強化のための装置を開発した。これにより、脊柱起立筋の萎縮を防ぎ、帰還後の筋肉痛を緩和するという。

コア筋肉トレーニング装置は、主にガスを抵抗源とし、内蔵されたガスタンクの充填・排出を通じて、出力抵抗の増減を実現する。地上で折りたたみ・調整・梱包された後、天舟9号によって宇宙飛行士のもとへ届けられる。(提供/人民網日本語版・編集/YF)

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