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12日、観察者網は、日本の「パンダの里」として親しまれてきた和歌山県白浜町からついにジャイアントパンダがいなくなった背景について論じる記事を掲載した。
2025年7月12日、観察者網は、日本の「パンダの里」として親しまれてきた和歌山県白浜町からついにジャイアントパンダがいなくなった背景について論じる記事を掲載した。
記事は、和歌山県白浜町のアドベンチャーワールドで生活していた「浜家族」と呼ばれる全てのパンダが、四川省成都市へと帰国したと紹介。これにより、日本国内に残るパンダは上野動物園の「暁暁(シャオシャオ)」と「蕾蕾(レイレイ)」のみとなり、2頭も来年2月には中国へ返還される予定だと伝えた。
そして、中国が他国にパンダを貸与する主な前提は両国政府間の友好的な外交関係にあり、日本へのパンダ貸与は1972年の日中国交正常化を記念して始まったものだと説明するとともに、特に和歌山県白浜町へのパンダ誘致には地元出身の政治家である二階俊博氏の尽力が背景にあったと指摘。その結果アドベンチャーワールドでは過去31年間で17頭のパンダが繁殖するなど同町は「パンダの里」として広く親しまれるに至り、パンダ人気によって同町は31年間で約1256億円もの経済効果を生み出し、毎年約100万人の観光客を呼び込んだと伝えている。
その上で、パンダの貸与契約の延長や、海外で生まれた幼獣の中国への帰国時期は中国側が決定権を持っているとし、今回「浜家族」が契約の延長なく集団で帰国したことは、二階俊博氏の24年3月の政界引退と後継ぎである三男の衆院選落選や、和歌山県白浜町の現町長である大江康弘氏ら地元有力者の対中強硬姿勢といった要素が渦巻く中、中国側がその「意思」を明確に示したものだと分析した。
記事は、パンダがいなくなった白浜町は約150億円の直接的な経済損失と、年間約100万人の観光客減少が見込まれていると紹介。夏季の観光シーズンに入ったにもかかわらず、地元の宿泊施設の予約数は例年の半分程度に落ち込んでいるとした。そして、町がパンダの不在という大きな試練に直面する中で、二階氏の後を引き継いだ日中友好議員連盟会長の森山裕氏が中国に新たなパンダの貸与を打診するなど、両国間の交流継続を求める動きが一部で見られると伝えた。(編集・翻訳/川尻)
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