拡大
浙江省政府で文化や観光を所管する文化広播電視和旅遊庁と中国駐東京観光代表処は東京都内で10日、文化関連を強調した観光誘致イベント「風雅の響き、雲と水の調和」(写真)を開催した。
(1 / 4 枚)
浙江省政府で文化や観光を所管する文化広播電視和旅遊庁と中国駐東京観光代表処は東京都内で10日、文化関連を強調した観光誘致イベント「風雅の響き、雲と水の調和」を開催した。会場では雅(みやび)な奏楽や自然と文化の結びつきが披露された。日本文化の多くは起源が中国にあり、日本独自の工夫も追加されてきた歴史がある。それだけに、会場で紹介された浙江省の文化の数々は、日本との「長いご縁」を思い出させるものだった。
【その他の写真】
浙江省と日本は、海のシルクロードを通じて唐代(618-907年)から文化の結びつきがあった。浙江省を「出港」した茶の文化や書画は、日本の文化を大いに豊かにしてきた。外国の文化を尊重して受け入れ、さらに自らの工夫を追加したことは、まさに「歴史の美談」と言える。
中国人にとって「自国由来の日本の文化」である京都の古寺や静岡の茶園、さらには富士山の雪景色は、日本へのあこがれを支えている。一方で、日本人にとって、例えば浙江省ニンポー(寧波)市にある天童寺や阿育王寺、天一閣などは人気の観光スポットだ。
国土交通省観光庁国際観光課の齋藤喬課長は会場でのあいさつで、日本の遣唐使にとって明州港(現在の寧波舟山港)は重要な上陸港の一つだったと指摘し、さらに寧波は王陽明や朱舜水(朱子)の故郷であり、彼らの創始した心学思想は日本に深い影響を与えたと強調した。齋藤課長はさらに、文化を通じた友情は長い年月が経っても色あせることはなく、かえって新しく感じられるといった考えを示した。
会場では浙江省を構成する11市を代表する文化のシンボルや自然景観を示した「印(いん)が語る浙江」と題した掛軸が注目を集めた。特に重点展示された「印が語る寧波」は、天一閣の「墨の香り漂う書の雅趣」から寧波舟山港の巨大な船影、さらに7000年前の河姆渡遺跡で発見された象牙彫刻の「双鳥朝陽紋牙彫」から現代の寧波の高層ビルに至るまで、20点の印章がまるで「ミニ地方志」のようであり、王陽明や朱舜水など思想家の名の印は「浙東学派の文脈」を鮮やかに示した。
これらの図案印を制作したプロジェクトの責任者は「作品は図案印の優れた芸術家たちによって共同で制作され、中国の(古代からの刻印芸術である)金石を媒介として篆刻(てんこく)芸術を世界に示すものです」と説明した。それぞれの印章で、篆刻家が繰り返し推敲を行ったという。
会場では、寧波慈渓青磁瓯楽(おうがく)芸術団が、日本の尺八との合奏を披露した。青磁瓯楽は、大小さまざまの青磁器を叩いてそれぞれの高さの音を奏でる打楽器を配した演奏形態を指す。演奏では1000年の歴史を持つ越窯青磁の澄んだ響きと日本の尺八の幽玄な調べが完璧に融合し、来場者に国境を越えた視聴覚の饗宴を提供した。
春秋航空浙江市場部の楊士培総経理は「現在は寧波から日本の東京と大阪にそれぞれ毎日1便を運航しています。特に東京便は往復で座席利用率が95%前後です」と説明した。浙江長竜航空日本地区の黎偉総代表は「寧波に事務所を置き、杭州や西安などの路線も同時に推進しています」「今回の紹介を通じて日本の人々に、浙江をさらに知っていただきたいです」と述べた。
寧波の文化観光部門は今年に入ってから、入境観光客(中国大陸部外からの観光客)誘致に「合わせ技」を繰り出している。その成果として、年初来5月末までの短期滞在入境者は前年同期比12%増で、寧波空港での入境旅客数は同27.64%増に達した。寧波市は最近になり、「寧波市入境観光3年倍増計画」と、関連する特別資金管理規則を発表し、寧波への外国人観光客誘致に尽力する国内外の旅行業者に手厚い資金支援を提供するようになった。(翻訳・編集/如月隼人)
Record China
2025/7/13
CRI online
2025/7/13
CRI online
2025/7/13
Record China
2025/7/12
Record China
2025/7/11
Record China
2025/7/11