劇場版「名探偵コナン 隻眼の残像」はなぜ再び興収記録を打ち立てられたのか?―台湾メディア

Record China    2025年7月8日(火) 23時0分

拡大

5日、台湾メディアの聯合新聞網は、劇場版「名探偵コナン 隻眼の残像」がなぜ再び新たな興行収入の記録を打ち立てられたのかを考察した記事を掲載した。写真は「名探偵コナン 隻眼の残像」。

2025年7月5日、台湾メディアの聯合新聞網は、劇場版「名探偵コナン 隻眼の残像(フラッシュバック)」がなぜ再び新たな興行収入の記録を打ち立てられたのかを考察した記事を掲載した。

記事はまず、「『名探偵コナン』は1994年に連載開始された日本を代表する漫画作品。原作者・青山剛昌氏によって描かれる物語は、高校生探偵・工藤新一(くどうしんいち)が謎の組織に毒薬を飲まされ、体が幼児化してしまったところから始まる。彼は江戸川(えどがわ)コナンと名乗り、幼なじみの毛利蘭(もうりらん)とその父・小五郎(こごろう)の家に居候することとなり、阿笠博士(あがさひろし)の発明品を駆使しながら、さまざまな事件を解決していく。単行本は100巻を超え、劇場版も28本を数える長寿シリーズとなっている」と紹介した。

続けて、「2025年に公開された劇場版『名探偵コナン 隻眼の残像』は、4月の日本公開から3日間で231万4690人動員、興行収入は34億3862万円に達し、シリーズ史上最高の初動記録を更新。公開19日で興行収入104億円を突破した。23年の劇場版『名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)』、24年の劇場版『名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)』に続き、3年連続で興行収入100億円を達成し、興行収入100億円到達までのスピードも年々加速している。現在、劇場版『名探偵コナン 隻眼の残像』の興行収入は前作の158億円に次ぐシリーズ2位となっている。夏休みシーズンを迎え、145億円の達成も視野に入っている。また、台湾でも6月25日から公開され、初週の興行収入は7100万台湾ドル(約3億5640万円)を記録するなど、好スタートを切っている」と説明した。

記事は、「劇場版『名探偵コナン 隻眼の残像』は、シリーズ初の長野県を舞台とし、長野県警の大和敢助(やまとかんすけ)が八ヶ岳連峰の雪山である男を追跡中に、左目を銃撃され、雪崩に巻き込まれる事件から物語が始まる。10カ月後、国立天文台野辺山の施設研究員が何者かに襲われたとの通報を受け、大和は同僚の上原由衣(うえはらゆい)と現場へ駆けつける。一方、小五郎は、かつての警視庁勤務時代の同僚・ワニから連絡を受け、10カ月前の雪崩事件の調査に自身の名前が記録されていると知らされる。小五郎はコナンと待ち合わせ場所へ向かうが、突如として銃声が響き渡る。今作では、長野県警の諸伏高明(もろふしたかあき)が劇場版シリーズ初登場を果たしたほか、大和と上原も劇場版『名探偵コナン 漆黒の追跡者(チェイサー)』以来16年ぶりの出演となった」と述べた。

また、「特筆すべきは、今作が推理描写に非常に力を入れている点である。観客も物語が進行すると同時に自ら犯人や真相を推理することができる。劇場版『名探偵コナン』には毎回異なるテーマと見どころがあるが、今回最も注目されたのは、05年の劇場版『名探偵コナン 水平線上の陰謀(ストラテジー)』以来、長らく目立った活躍がなかった小五郎が、物語の中心人物として華々しく復活を遂げた点である。これまで『眠りの小五郎』やコメディー要員として描かれることの多かった小五郎だが、今作では物語の展開を主導する場面が大幅に増えている。特に事件が彼の若き日の親友に関わる内容であるため、自ら積極的に捜査に関わり、久々に見せるプロとしての姿勢と覚悟が、観客に新鮮な印象を与えた」と論じた。

さらに、「長年のファンにとって、小五郎は決して一流の名探偵ではなく、どこか抜けた一面もあるが、常に立体的で魅力的なキャラクターであった。若かりし頃は腕利きの刑事であり、正確な射撃技術と優れた格闘能力を持ち、家族への思いやりにもあふれていた。危機に直面した時には、勇気と決断力を発揮する頼れる存在でもある。今作では、小五郎が事件解決の全過程に関わるだけでなく、従来のコミカルな描写を控えめにし、探偵・元刑事としての専門性が強調された。また、親友の死という悲しみに直面した時、小五郎は一時的に感情を抑えきれなかった。こうした描写が、キャラクターにより深い感情の層を加え、その魅力を一層際立たせた」と言及した。

そして、「長野県の自然景観や天文台、雪山といった要素が作品に特有の趣を加え、独自の雰囲気を醸し出している。テンポの良いストーリー展開とキャラクター同士の感情的なやり取りが単なる推理劇にとどまらず、人物の内面に迫るドラマとして観客を引きつけた。コナンファンであれば、ぜひ劇場でじっくりと味わうべき作品である」と勧めた。(翻訳・編集/岩田)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

noteに華流エンタメ情報を配信中!詳しくはこちら


   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携